新設された陸上部の瀬古利彦総監督(56)が10日、都内で行われたネットサービス企業『株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)』の新ロゴ発表会に、プロ野球チーム『横浜DeNAベイスターズ』の中畑清監督(59)、“ハマの番長”こと三浦大輔投手(39)、女優・吉高由里子(24)とシャンソン歌手で俳優の美輪明宏(77)らとともに出席した。
経営合理化を理由に3月末で廃部となるエスビー食品陸上部を受け入れることを発表していたが、守安功社長は、「歴史のあるチームが廃部になると聞いて、何か私たちに出来ることはないかと考えました。私自身も駅伝が大好きで、地道な練習を積み重ねて、チームの優勝のために団結して臨む、そうした駅伝の精神は企業運営にも通じるのではないでしょうか。陸上部と共に、DeNAもそうした会社にしていきたいと思います」と、経緯を語った。
総監督として迎えられた瀬古は、「お世話になりましたS&B食品に心から御礼申し上げます。また。これから、ご支援していただく、春田会長、守安功社長、そして、DeNAのみなさんに本当に、本当に、本当に感謝イシタします。これから一生懸命にやっていきますので、よろしくお願い致します」と、誓った。
2011年末にプロ野球参入し、1シーズンを終えて、守安社長は、「成績的には満足できてない。多くのファンに支えられている。スポーツの持つ力を実感した。野球以外でもスポーツをDeNAが支援できないか。ランニングは健康ブームで身近なスポーツ。競技だけじゃなく、楽しむ、応援するという今年サポートしていき、スポーツ文化を広げていきたい」と、今後の展開を語った。
DeNAの印象について瀬古総監督は、「決めるスピードが早い。社長が若い」と笑わせた後、「(社長は)駅伝が大好き、マラソンが大好きで、なんでも知ってらっしゃる。ごまかしがきかない。春田会長から、駅伝は3年以内に優勝できますか?と聞かれ、『はい』というしかない。ハイと言っちゃいました。目的は、ニューイヤー駅伝優勝。4年後のオリンピックには何人か出す。将来的には、オリンピックでメダルを取れる選手を作っていきたい」と、力強く目標を語った。
ところが、瀬古総監督と旧知の仲というプロ野球『横浜DeNAベイスターズ』の中畑清監督が応援に登場し、「本当に3年後に優勝できんの? あれ言っちゃったらまずいよ。俺は一回も言ったことない。優勝という言葉は絶対に使わないようにしていた。できるわけがないから。訂正するなら今のうちだぞ」と、笑顔混じりに、シビアに突きつける。
これに対して瀬古総監督は、「ベイスターズより先に優勝します」と、自信たっぷりに宣言すると、中畑監督は、「確率は高い!」と、まさかの同意。苦笑いで瀬古総監督は、「(中畑監督に)応援団長になってもらいたい」というと、中畑監督は、「任せてくれ。野球そっちのけで行く」と、悪乗り。
あらためて中畑監督は、「野球の方はいい補強をして戦えるチームになった。オレは今年ダメならクビだから」と言うと、瀬古総監督は、「えーっ!そうならないように私が社長にお願いしますから」と、逆に激励する。
最後に中畑監督は、「瀬古という男は酒が強いんです。強い心を持った男ですから、根性も他に類をみないくらいのものがある。陸上で必ず花開くと思います」と、温かいエールを送った。
三浦投手は、「優勝目指して。一試合でも多く笑顔で終われる試合をもっともっと増やして行きたい。クライマックスシリーズ目指したい。今年、監督の首が掛かっているので、頑張っていきたい」と、豊富を語った。