
シャンソン歌手で俳優・美輪明宏(77)が10日、都内で行われたネットサービス企業『株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)』の新ロゴ発表会に、女優・吉高由里子(24)、プロ野球チーム『横浜DeNAベイスターズ』の中畑清監督(59)、“ハマの番長”こと三浦大輔投手(39)、新設された陸上部の瀬古利彦総監督(56)らとともに出席した。
美輪は、黄色の髪をカチューシャでとめ、キラビヤカな衣装で登場し、「ヨイトマケの美輪でございます」とあいさつ。年末の『NHK紅白歌合戦』に出場し、『ヨイトマケの唄』を歌い、各方面に衝撃を与えた。
美輪の元にも、「インターネットで大変なことになってますよ」と、電話がかかってきたそうで、美輪は、「『2ちゃんねる』って悪口しか書いちゃいけないところで絶賛されてるって、面白いわね。とてもありがたいです」と、飄々と語った。
書き初めでは「光」と記したが、その理由は、「地球の法則は、正負の法則、光と闇、得れば何かを失う。吉と凶でデキておりますが、ずっと光のまんまでいてくれればいいなぁ。この会場はヒカリエでございますし、(DeNAも)ヒカリエにオフィスがございますので、光り輝くといいなぁということ」と、美輪らしいシャレを聞かせた。
イベント終了後の囲み会見で、新ロゴについて、「洒落てて素敵だなぁと思った。天才詩人のジャン・コクトーの作品の一部みたいな気がした」と感想を語る。

話題は紅白の話になり、「(NHKの番組の)『SONGS』にはしょっちゅう出ていますから、そこの音声、演出、美術、スタッフも優秀な方ばかりだから、そのスタッフからのオファーだったので、『あら、いいですよ』と、お受けした。全国津々浦々から、『もの凄いことになっている』と言われ、視聴率もよく、私がビックリしちゃった」と、意外な反響に驚いた様子。
若者たちから、「感動受けた」という声が多く寄せられているが、いまから、2~3年前にNHKの『スター』という番組で、女子高生30人を前に、私が歌を歌った。みんな泣き出しちやって、「親孝行しないといけないと思いました」』と、言われたことがあるという。
美輪のコンサートは平均年令28歳で、下は中学生ぐらいから、上は70か80ぐらいと幅広いが、「一番わかりやすい、平易な言葉で書いているからではないでしょうか。洒落た言い回しは使わない。印象に残る言葉は、日常語のほうが心に響く。素直に受け取っていただける」と、語った。
今年、年末に同じステージに上がるとしたらと問われると、「もし、出させていただくなら、お手紙などでもリクエストが多い、『愛の讃歌』、『ふるさとの空の下』など3つぐらいあるので、そのなかから選ぶと思います。『愛の讃歌』はフランス語なので、歌詞を説明してからフランス語で歌うことになる。いつもそうしてますので」と、また、美輪ワールドが楽しめる可能性がある。
最後に、苦難が続く日本だが、「武家の魂、武士道精神をなくさなければ、なにごとにも揺るがない。いかなる場合でも常に理性的で、感情的にならない。理性で制御できる。外国でも一番尊敬される人間像。全てを感情的で攻撃的、主観的となるのは見苦しい。常に凛としている。冷静沈着で微笑み絶やさない柔和質直。その2つさえみなさんが持ってくれれば、どんなことがあってもへこむことはありませんよ」と、アドバイスを送った。


