川崎市在住で「パリオリンピック2024」のブレイキン女子で金メダルを獲得したダンサーAMI(本名・湯浅亜実)選手とブレイキン男子で4位に入賞したダンサーShigekix(本名・半井重幸)選手が10月22日に神奈川県・川崎市役所に福田紀彦川崎市長を表敬訪問して川崎市のサポートに感謝を伝えた。
(取材・撮影:伊藤直樹©ニュースラウンジ)
トップの写真は、左から福田紀彦川崎市長、ダンサーAMI(本名・湯浅亜実)選、ダンサーShigekix(本名・半井重幸)選手、石川勝之コーチ
金メダルを獲得したAMI選手と惜しくも成績は4位ながらも開会式・閉会式で選手団の旗手を務めたShigekix選手は福田市長に活躍を報告するとともに、川崎市を挙げてのサポートに感謝した。また、石川勝之コーチも出席した。
今回のパリオリンピックで初めて採用された「ブレイキン」は、別名「ブレイクダンス」としても知られるダンススポーツの一形態。通常は1対1から2対2、または多数のメンバーからなるチーム同士が対決し、ダンスバトルを行う。音楽を担当するDJと進行を司るMCが存在し、DJが選曲した音楽に合わせて即興で個々にダンスを披露し、リズムや音色に調和しながら、高度なパフォーマンスやアクロバティックな要素を盛り込んで創造性を競う。
AMI選手は「うれしい結果と一緒に帰って来れて良かったなっていう気持ちと、自分1人ではここまで来れなかったので、本当にいろんな人のサポートがあってここまで来れました。皆さんありがとうございました」と感謝を述べる。
福田市長が「AMIさん見られました?(読売新聞の金メダルを獲得した号外を)でっかく引き伸ばしたものを市役所の前に飾ってて、今は(練習場所である)高津スポーツセンターの方にお送りしたんですけど」と言うと、AMI選手は「はい、送っていただいて。そこで練習させてもらったりしてたんで、この間、やっと落ち着いたので、高津スポーツセンターの方に挨拶に行けたタイミングで見ました。ほぼ(私の)身長(公称155センチ)くらいはあって。びっくりしました(笑)」と笑顔で答える。
Shigekix選手は「ブレイキンの中継が夜遅い時間帯になってしまったんですが、川崎市でのパブリックビューもかなり盛り上がっていたという風に、僕たちも現地でネットニュースも含めて見ていました。すごく嬉しかったです」と謝意を述べると、福田市長も「そうですね。めちゃくちゃ盛り上がりました。お2人を応援したいっていう人たちが夜中のパブリックビューイングに集まっているというのはすごいことだしね」と。
あらためてShigekix選手は「川崎市を挙げて、ストリートカルチャーを支えてくださって本当にありがとうございます。そのサポートがあったので、オリンピックで我々が全力で進む推進力に繋がったんじゃないかなとすごく感謝しています。パリオリンピックでは、僕自身すごく、いい経験と、今後に繋がっていく、縦になるような、そんな景色を見ることができたなという風に感じていて、参戦したことに、挑戦したことに意味を感じています。悔しさであったり、いろんな感情、思いはありつつも、全てはこの先のポジティブな、どんどんどんどん高みを目指していく、自分のその志であったり、モチベーションに繋がっていくんじゃないかなとワクワクしています」というと、その言葉通り、2024年10月19日、20日に中国で行われていた「WDSF Braking for Gold World Series」大会で金メダルを獲得して20日の日曜日に帰国して。この会見に挑んだことを明かした。
今後の目標としてAMI選手は「周りの環境も、ブレイキンを見る目も、私たちアスリートというか、ダンサーを見る目も少し変わりつつある中、周りの環境はこれからどんどん変わっていくんだろうなっていう風に思ってるんですけど、でも、私の軸はぶらさずに、今までと同じようにブレイキンを楽しみながら、自分の成長を毎日毎日1つずつ、コツコツ、コツコツやっていけたらなって思ってます」と語った。
Shigekix選手は「もちろんパリオリンピックっていうのはその中でも大きな1ページにはなっていたんですけど、引き続き我々プレイヤーとして、皆さんに一喜一憂してもらえそうな姿を見せつつ、また、大会の瞬間だけに限らず、ブレイキンであったりとか、このカルチャーを愛する1人のものとして、その楽しさ、喜びを皆さんに感じ取ってもらえるように魅力を伝えていけたら。そんな活動も含めて、今後も市長さんはじめ川崎市の皆さんにご支援をいただけたら、僕たちも引き続き盛り上げていけるんじゃないかなと思っております。本当に応援ありがとうございました」と述べた。
最後に福田市長から「お2人ともパリ五輪、本当に素晴らしいパフォーマンスを見せていただいて、ありがとうございました。最初にブレイキンを知ったのは、実は7、8年前、石川(勝之コーチ)さんからなんですけど、あの時はまだオリンピック競技にも決まってなかったから、今では川崎在住のお2人がほんとに世界の頂点という世界観が出来上がってることに、なんか夢のようだなって思いますし、今回のパリオリンピックの中で、ブレイキンの位置付けっていうのはものすごく国民的に大きかったと思います。その中で2人がすごい活躍をしてくれた。AMIさんは金メダルですし、Shigekixさんはある意味で僕は金メダル以上、日本国民を鼓舞した、勇気を与えた、笑顔を与えた、そういうような活躍をしていただいたことに本当に心から感動してますし、感謝もしています」と語った。
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