お笑いコンビ『アンタッチャブル』の柴田英嗣（37）が1日、都内で行われたDVD『今夜野宿になりまして完全版 Vol.1 多摩川初級編』（角川書店）の発売記念トーク＆サイン会イベントに、自然愛好家のカメ五郎、お笑いコンビ『キングオブコメディ』の今野浩喜（33）らとともに出席した。
同DVDは、柴田が復帰後初のレギュラーとなったドキュメントバラエティ番組『今夜野宿になりまして』（テレ玉、群馬テレビ、とちテレ、チバテレビ、tvk、三重テレビ、KBS京都、サンテレビで毎週放送）のビデオ化第一弾。動画サイトで自給自足のサバイバル生活をして注目されていたカメ五郎が、柴田をはじめとした芸人といっしょに2泊3日のサバイバル生活をするというもの。
サバイバル生活からいま戻って、そのまま会見に直行したようなホコリと汗まみれのような“野宿スタイル”で登場した3人。
前日に新作の富士山の樹海ロケから戻ったそうで、「満身創痍な感じ。日本の秘境といえば富士の樹海ということで行ってきた。樹海というと怖いイメージがあるけど、コケや木漏れ日や動物たちに地球を感じる。生きているなって感じ。ファイナルだっていうから攻めたけど、身体がボロボロ。この樹海から生きて帰りたいなーって思った」と実感を込めつつ、「昨日、一日洗濯したぐらいじゃ、臭いも汚れも落ちないんだよ」と、過酷な現場を説明。
野宿と言うよりは、2泊3日のサバイバル生活は、テントなど、最低限の道具を使って生活するのがルールで、利便性の高いキャンプグッズなどは使用できない。食べ物についても、持ち込むのは最低限の調味料などに限られ、現地に生えている草や虫を食べるなどして生活していく。
2012年7月にスタートし、コレまで、第1回－第4回：初級編（多摩川の河川敷で2泊3日の野宿）、第5回－第10回：中級編（陸の孤島で2泊3日の野宿）、第11回－第16回：上級編（真夏の八ヶ岳で2泊3日の野宿）、第17回 － ：特別編（徳島で2泊3日の野宿）が放送されている。
その過酷さたるや、キンコメ今野が、「スゲ～ヤですよ。自分の体が煙臭いのが耐えられない」といえば、柴田も、「ロケ中の夜にTBSの生放送があって、TBSのエレベーターに乗ったら、あとからエレベーターが焦げ臭いと問題になったらしい」と、笑わせるほど。
しかも、今回ビデオになった多摩川編は、「初級編」となっているが、とても初級編じゃないという。24時間のうち17～18時間はカメラ回っているのを30分に編集してオンエアされている状態。しかも、「TVだとほんわかおじさんのナレーションが入ってくるので、伝わらないんですけど、DVDだと、グロテスクさ、過酷さがわかる」と、キンコメ今野は顔をしかめながら言う。
「反対岸では子供が普通に遊んでいるようなところ」（柴田）で、火おこしから始まり、野草を採取し、多摩川で魚を釣るというもので、キンコメ今野は、「野草のノビルを美味しく感じるし、多摩川に生えている様々な草だけが入った具の味噌汁が美味しかった」と、目尻を下げながら語る。
60センチの鯉釣った時には、「草と味噌汁しかお腹の中に入っていなかった状態。やっと肉が食べられると思ったら、まずい。つってからすぐに料理しなかったから生臭さが出た」と、キンコメ今野は、気持ち悪さを思い出したような顔で言うと、柴田は「目の前にスーパーがあった。あそこには銀ダラの煮付けもあるし、もっと美味しい魚がいるのにですよ」と、笑わせる。
それに比べて、第二弾の陸の孤島中級編は、前に海で後ろが山という孤島になっている状態で、どこからも責められない難攻不落な城を作るには最適な場所と、ロケ地自体はハードルが上がった。
しかし、柴田から口をついて出る言葉は、多摩川の時とは打って変わって、「神秘的なところで、ツタに絡まってターザンごっこできるようなところがあったり、トロッコに乗って山の急斜面を降りてきた。海に飛び込んだら、すげー冷たかったけどキレイかった」と、かなり遊べた様子で、「サバイバル」というよりは「冒険」のような感じ。
慣れてきたのか、竹を切って節を利用し食器を作り、残りで箸を作ると、初めて食器が登場したことも明かす。食料も、バッタ、蛇、カエルなどのゲテモノはあるが、貝なども捕れたそうだ。
柴田は、「マツバガイっていうんですけど、味はあわび。蛇は想像したより美味しかった。乾き物のお菓子で出てきたら、蛇ってわからない。蛋白で、燻したのでスモークジャーキー的な味がした。カエルは有名ですけど、鳥のささみみたいな感じ」と、味を説明。海が近いから貝が取れる。
カエルの姿焼きを食べているシーンの写真がプロジェクターに映し出されると、柴田は、「カエルのいやらしいとこみちゃったーっていう顔」と、説明し、会場に訪れたファンの笑いを誘い、「カエル食べるのかーっていう顔だ」とおどけるなど、トークも絶好調。
そんな話を聞いたキンコメ今野は、「いいなぁ」と、ポツリというと、「というっても、また行きたいわけじゃないですからね。多摩川よりいいなぁっていう感じ」と、慌てて否定した。
カメ五郎は、「やっていることは人に勧められるか微妙です。ちょっとしたことから、『食べられる山菜があるんだ』と、キャンプのりの延長線上でやっていただければ」と、「野宿」のススメ。
柴田は、「若手からは出たい、出たいという人が多くて、今野も」と言うと、そく、「本当、言っていないです」と、強固に否定。それには意に介さず、「お笑い芸人『響』の長友光弘が出たい。痩せられるんじゃないか。芸人から広めていって、チーム作って。DVD買って、野宿を楽しんでいただいて」と、アピールした。
最後に柴田は、「このご時世、何があるかわからない。多摩川であれば、2泊3日なら生き延びられるというと、キンコメ今野は、「何かあったら、カメ五郎さん、柴田さんに連絡したい」と、同調する。
同DVDは、3360円（税込）で絶賛発売中。
