トライアスロン選手の上田藍（29）が17日、都内でニューバランス『JOCオフィシャルパートナーシップ』宣言式に登場した。
株式会社ニューバランスジャパンが日本オリンピック委員会（JOC）と日本の競技団体とは初なるパートナーシップを結ぶ。期間は2013年1月1日から2017年3月31日までで、これにより同社は日本選手団へ選手・コーチ育成に資金やノウハウを提供することが可能となり、一方で壮行会や記者会見などでのパートナーロゴの露出権などの広告面での権利が発生することとなった。
上田選手は、2006年にドーハで行われたアジア大会で銀メダルを獲得。08年にはアジア選手権で優勝し、北京オリンピックへ出場すると、17位と健闘。09年ワールドカップ・シリーズでは日本人女子選手としては2人目となる優勝を飾りロンドン五輪へも出場。今回は日本のトライアスロン発展へ尽力していることから出席となった。
同社との付き合いは12年にもなるという上田選手。「細身で足も23センチで小さいのでフィットする靴があまりなかったんです。細身の足の選手がフィットするものが選べる環境にあったんで履いています」と、アスリートとしての切実な理由から付き合いが始まったという。
トライアスロンと聞くと、毎日過酷なトレーニングをしているイメージもあるが、実際、それだけではなく、上田選手は週に24、48時間休憩というリズムで計3日の時間分の休憩も練習のメニューに取り入れているそうで、「やるからには楽しんで強くなるというのがありますね」と、トレードマークの“藍ちゃんスマイル”も見せつつ解説も。
そんな練習のさなか、自身のオフィシャルブログでも見せている絵の腕前を、同日も披露。「JOCのオフィシャルパートナー宣言とリオ五輪への私の気持ちを出しました」という絵は、6時間でしたためたA4サイズのものをコピーして引き伸ばしたものといい、「アスリートの私が描かせていただいてよかったのかなとドキドキしました」と、はにかんだ。
この絵の才能もイメージトレーニングにつながっているそうで、「もともと、両親が手描き友禅の仕事をしていて、絵描きさんになることが夢だったんです。最終的にはスポーツにしましたけど、今ではイメージトレーニングで、具現化させているんです」と語っていた。
また、昨年のロンドン五輪については、「39位と悔しい思いをしていたんです。心技体を充実させていたので残念という気持ちはありました」と、無念さをにじませる。それでも、「その場で8年計画に変更してメダルを取るまでと思って。トライアスロンは持久系スポーツなので油が乗ってくるは30代なので、リオ（五輪）は32歳でいいのではないかと思っています」と、前向きな考えに変わったそう。さらに、「11月の日本選手権にぶつけて、気持ちがスッキリしました」と、昨年の日本選手権での5年ぶり2回目の優勝を果たした記録がさらにテンションを上げることにもつながったという。
今年2月の東京マラソンにも、チャリティーランナーとして出場をするが初マラソンだそうで、「コーチに1キロ3分50秒ペースの2時間42分で走るように言われています。初マラソンで未知の部分がありますが、ランニングの先輩からは前半5キロがスピードが上がりすぎるから気をつけてと言われています。35キロの壁を感じないままに、完走できることを目標にしています」と、身振り手振りを交え、熱を入れて語っていた。
