俳優・齋藤飛鳥が3月20日に都内の映画館で行われた映画『マイホームヒーロー』(監督:青山貴洋/配給:ワーナー・ブラザース映画)大ヒット御礼舞台あいさつに俳優・佐々木蔵之介、アイドルグループ『なにわ男子』高橋恭平、木村多江とともに登壇した。
公開して約2週間。SNS上で多くの感想が「作品を観て泣いた」「ラストの展開に涙した」という声。佐々木は「クライムサスペンスと謳われているので、バラバラドキドキと思って観ていたら、犯罪者と娘が警察官になったらそうなりますわな」とフワッと説明する。
そんな蔵之介“お父さん”に代わって“娘”役の齋藤が「作品自体がスピード感あるから勢いに呑まれているうちに急にジメッとというか、ウルッとさせられるような瞬間があって。それで(観た方たち)は、青山監督の手のひらで転がされているように感じるんじゃないですかねぇ」と分析する。
そんな中でも、号泣ポイントで一番多いのが、鳥栖家の親子の決断が描かれるラストシーンだという。木村も出番待ちしているときから「2人の気持ちを考えると何度も泣いて、いっぱい泣いて」というほどの名シーン。佐々木は、「朝日が昇るわずかな撮影時間プラス天候不順もあって、一日でシーンを詰め込んだんです。それはそれで勢いでよかったのかなと思うですけど、大変な時がね、あの後・・・」と、齋藤の方を向く。
齋藤は、「夜中に現場に入って朝方まで撮って、そのまま(齋藤飛鳥自身の乃木坂46からの卒業コンサートの)リハーサルに行かないといけなかったので、“いやいや、そんな話聞いてないぞ”と一瞬ムスッとしました」と笑う。続けて、「ですけど、朝の陽が現れてお父さん、歌仙さんが現れて、すっごい素敵なシーンが撮れたなと思ったんです。満足感とか充実感を持ったままリハーサルに行くことができたのが印象深いです」と懐かしげ。
この日が最後の舞台挨拶ということで、ドラマ版から映画作品と続けて出演し続けたキャスト陣へ“卒業式”として、ドラマ、映画と座長として引っ張り続けた佐々木からキャストをねぎらう“贈る言葉”が。佐々木から齋藤へ、「映画では本当に2人っきりのシーンで、結構緊迫したシーンが多かったんですけど、僕は居心地が良かった。父と娘にすごく居心地が良かったんです。とても芯が強くて、努力家なんですけど、表では控えめにすごく謙虚なんですよ。客観的に自分はこうありたい、こうしておこうという気持ちが多分あるんだと思うんですけど、それを自分の役も、そしてご自身もそう思ってるから、なんか本当にすべてわかったうえで自然とそこにいてくれるから、僕はすごく、居心地が良かった。『僕が娘を守ってる』って言ったけど、なんかむしろ守られているなと思ってて。こんだけの芝居をやるから、これから飛鳥ちゃんがたぶんいっぱい出ていくと思うんだけど、僕は飛鳥ちゃんのことを(自身の中で)お守りやと思って見ようかなと思っています」と称え、齋藤も「ありがとうございました!」と、何度も頭を下げていた。
その後、齋藤から佐々木へ花束をプレゼント。「撮影現場でも原作を持って臨んでいて、隅っこで1人で参考にしながらセリフの練習をしてたりとか、どういう動きにしようかなって自分で考えてらっしゃる姿を見ていたんです。こんな一流の人でも、お芝居って突き詰めようと思ったら、もっともっといっぱい突き詰められるんだなって。すごく勉強になりましたし、私はだらけてしまう癖があるので、これがお仕事をしっかりしている人なんだなってすごい尊敬しました。もう死ぬまでお芝居ずっとしてほしいなって思うし、そのままの蔵之介さんでいてほしいなと思ってます」と、メッセージを寄せていた。
『ヤングマガジン』(講談社)にて連載中の同名作。ひょんなことから娘・零花(齋藤飛鳥)の彼氏が半グレ組織に所属していることを知り、殺してしまい殺人犯になったサラリーマンで父・鳥栖哲雄(佐々木)。半グレ組織には追われたうえ、娘には彼氏を殺したことを隠しつつ、夫の秘密を守る妻・歌仙(木村多江)と力をあわせて命を懸けた闘いに挑む。そんな哲雄に執拗にマークする間島恭一(高橋恭平)も現れ、事態は混迷を極めていく……という、ノンストップファミリーサスペンスが昨年放送されたドラマ版。映画版となる本作ではドラマ版から7年後を舞台に【完結編】が描かれ、ドラマ版出演のキャストは続投はもちろん津田健次郎、宮世琉弥、立川談春、『インパルス』板倉俊之、大東駿介、西垣匠、金子隼也らが追加出演となる。
映画『マイホームヒーロー』は公開中!
取材・撮影:ニュースラウンジ/エッジライン
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