ロンドンオリンピック・パラリンピックで活躍した東京にゆかりのある(在住・在勤・出身)32名のメダリストたちに「東京都栄誉賞・都民スポーツ大賞」が授与され、その表彰式が5日、東京都庁の都民広場で行われた。
当日は、18名がレッドカーペットを歩き授賞式に出席。式終了後には、トークイベントや観覧・来場者を交えての抽選会なども実施された。
なんといっても注目されたのが、「柔道女子57キロ級」金メダリストの松本薫選手(25=フォーリーフジャパン)。試合前から相手を眼光鋭く睨みつけ、“野獣”といわれたが、パラリンピック選手の視覚障害者選手や車椅子選手には、自然に優しくサポートするなど、優しい一面も。
東京都の石原慎太郎知事(80)からも、松本に表彰状を手渡す際に、「あなたをテレビで見た時、オオカミ少女かと思ったが、こうして見ると美人だな。この頃の日本人はボーっとした顔をしているからだめなんだよ。ああいう闘志みなぎる顔をしないと」と、絶賛。記念写真の間も、隣に座った松本に都知事の方から話しかけるなど、すっかり気に入った様子だった。
金メダルを獲得してから、声をかけられることが多くなったという松本は、「不思議ちゃんとかオオカミちゃんと呼ばれます。この間は、スーパーで買い物していると、おばあさんに拝まれたので拝み返しました」と、笑いながらエピソードを明かした。
また、一般客からの質問で、「すごいタイプなんですが、彼氏はいますか」と問われると、「来る者は拒まずですので、ぜひ来て下さい」と、テレながら話して会場を沸かせた。
石原都知事はさらに「若い選手の肉体の限界を超えたパフォーマンスに活力をいただいた。スポーツは大きなエネルギーを与えてくれる。いい意味で強い日本をもう一度作り直していこう」と、訴えた。
都民スポーツ大賞とは、世界的なスポーツ大会において優秀な成績を収めた東京アスリートの功績を称え、その感動を都民と共有することを目的として、平成20年度に制定された。
東京都栄誉賞とは、特に顕著な業績により広く都民に敬愛され、社会に明るい夢と希望と活力を与え、東京都の名を高めた方に対して、その栄誉をたたえることを目的として平成16年に制定された。
【東京都栄誉賞及び都民スポーツ大賞】受賞者
松本薫選手(柔道女子57キロ級、金メダル)、村田諒太選手(ボクシング男子ミドル75キロ級、金メダル)、秋山里奈選手(水泳女子100メートル背泳ぎS11・視覚障害、金メダル)、若杉遥選手(ゴールボール女子、金メダル)、以上4名。
【都民スポーツ大賞】受賞者
三宅宏実選手(ウエイトリフティング女子48キロ級、銀メダル)、杉本美香選手(柔道女子78キロ級、銀メダル)、太田雄貴選手(フェンシング男子フルーレ団体、銀メダル)、三宅諒選手(フェンシング男子フルーレ団体、銀メダル)、岩渕真奈選手(サッカー女子、銀メダル)、岩清水梓選手(サッカー女子、銀メダル)、木村敬一選手(水泳男子100メートル平泳ぎSB11・視覚障害、銀メダル。水泳男子100メートルバタフライS11・視覚障害、銅メダル)、海老沼匡選手(柔道男子66キロ級、銅メダル)、上野順恵選手(柔道女子63キロ級、銅メダル)、西山将士選手(柔道男子90キロ級、銅メダル)、寺川綾選手(競泳女子100メートル背泳ぎ、競泳女子4×100メートルメドレーリレー、銅メダル)、立石諒選手(競泳男子200メートル平泳ぎ、銅メダル)、鈴木孝幸選手(水泳男子150メートル個人メドレーSM4・機能障害、水泳男子50メートル平泳ぎSB3・機能障害、銅メダル)、小山恭輔選手(水泳男子50メートルバタフライS6・機能障害、銅メダル)、以上14名。