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【ロンドン五輪】ボクシング男子ミドル級!“不可能を可能にした男”村田諒太、決勝進出

 ロンドンオリンピック第15日目の10日、ボクシングは男子ミドル級の準決勝が行われ、村田諒太(=東洋大職、26)が逆転で勝利し、1964年東京オリンピックのバンタム級で金メダルを獲得した桜井孝雄さん(故人)以来48年ぶりに決勝進出を果たした。

 村田は、「日本人は歯が立たない」と、言われてきたミドル級で、昨年の世界選手権で銀メダルを獲得。今オリンピックでも、3位決定戦がないため、準決勝に進出した時点で、メダルが確定するなど、同階級に初のメダルをもたらし、「不可能を可能にした男」と呼ばれる。

 準決勝 村田諒太 13(判定)12  アボス・アトエフ(ウズベキスタン)

 世界ランク2位の村田の相手は、昨年の世界選手権2回戦で「RSC(レフェリーストップコンテスト)」勝ちしている。しかし、元世界王者と侮れない。

 第1ラウンド、ジャブを打ってくる相手に対して村田は、ガードを固めながら、左ボディー、右アッパーを繰り出していく。それでも1‐4とリードを許す。

 始め打たせ、相手の打ち疲れを狙う。それまでボディーを打って、体力を消耗させておいて、第3ラウンドで勝負をかけるというのが、村田のスタイル。

 第2ラウンド、得意のボディブローから、左右のアッパーと、下から上への攻撃。相手は、これをイヤがり、普段足を使わないが、足を動かして距離を取ったり、「ホールド(相手を抱える。プロではクリンチと呼ばれる)」して、逃げる。ポイントは4‐4と、このラウンドは同点ながら、合計では、5‐8と3ポイントリードされて、最終ラウンドへ。

 第3ラウンド、疲れが見え、村田のボディーへの攻撃を嫌がる相手は、「ホールド」で逃げの一辺倒。何度も注意を与えたレフェリーは、「ホールディング」の反則を取る。これで、村田に2ポイントが無条件で入る。圧倒的攻勢で、このラウンドを8‐4で取り、合計、13‐12と、逆転で決勝進出を果たす。

 試合後の村田は、「勝ててホッとしている。目標まであと一勝のところまで来たので、しっかり頑張りたい。銀メダルより48年ぶりの金メダルの方がいい」と、強気の発言をしていた。

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