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【ロンドン五輪】なでしこ、スウェーデンと引き分け!再三のチャンスもあと一歩

 ロンドンオリンピック第2日目の28日、初戦のカナダ戦で快勝した日本代表“なでしこJAPAN”は、サッカー女子1次リーグ2試合目がイギリスのコベントリースタジアムで行われた。FIFAランキング3位の日本は、同ランキング4位の難敵の「スウェーデン」と対戦し、0-0の引き分けに終わった。

 なでしこが優勝した昨年のW杯では、3-1と勝っているが、出場国で一番平均身長が高く、高さを生かした攻撃など、気を許せない相手だ。

 なでしこのスタメンはGK福元美穂(『岡山湯郷Belle』・28)、DFは右から近賀ゆかり(『INAC神戸レオネッサ』・28)、岩清水梓(『日テレ・ベレーザ』・25)、熊谷紗希(女子ブンデスリーガ『1.FFCフランクフルト』・21)、鮫島彩(『ベガルタ仙台レディース』)、MFはボランチに阪口夢穂(『日テレ・ベレーザ』・24)、澤穂希(『INAC神戸レオネッサ』・33)、左サイドに川澄奈穂美(『INAC神戸レオネッサ』・26)、右サイドに宮間あや(『岡山湯郷Belle』・27)、2トップに大野忍(『INAC神戸レオネッサ』・28)、大儀見(旧姓:永里)優季(女子ブンデスリーガ『1.FFCトゥルビネ・ポツダム』・25)の11人と、初戦のカナダ戦と同じスタメンで同じ布陣。

 なでしこは左サイドを中心にパスをつないでいく攻撃に対して、スウェーデンは、ロングボールやパスなどでDFの裏を狙う。一進一退の攻防で、こう着状態が続く。

 そんな中、前半13分には、宮間からのパスを受けた大儀見が胸トラップしてシュートを放つが、ボールに勢いがなくGKがキャッチ。続けて、前半14分には、ペナルティーエリア付近で川澄からのパスを受けた大儀見がシュートを放つが、DFにブロックされる。

 前半22分 澤から浮かせたボールが大儀見へ。DFが大儀見のユニフォームを引っ張ったとしてファウル。ペナルティーエリアやや右外側から宮間がフリーキッもDFに当たりCK。宮間のCKはDFにクリアされる。前半24分には左サイドから中央に切り込んだ鮫島がミドルシュートを放つが、これもGKに阻まれた。

 一方のスウェーデンは、前半37分、澤のパスミスからボールを奪われ、カウンターを受けるも守備陣がブロック。ともに決め手を欠き、前半戦を0-0のまま終了。

 後半の立ち上がりに攻勢を仕掛けたのはなでしこ。後半2分、川澄が左サイドから中央へと切り込みシュートを放つと、後半4分には大野からのスルーパスを受けた川澄が左サイドを突破。DFに追いつかれたところを、大野へ川澄がヒールパス。

 初戦のカナダ戦で川澄が左サイドからゴールを決めたときは大野がヒールで川澄にパスをおくったが、その逆のコンビネーションで崩す。

 これを大野が低いクロスを入れ、走り込んだ澤が左足で合わせるが、シュートに勢いがなく、GKがセーブ。

 後半14分には、大儀見からのパスを受けた澤が大きくサイドチェンジ。受けた宮間が巧みにDFをかわし、中央に切れ込んでシュートを放つが、これは枠を大きく外れた。

 同14分、ここで、なでしこは澤に代えて同じタイプのMF田中明日菜(『INAC神戸レオネッサ』・24)を投入。すると、ボールが回り出す。

 後半20分、高い位置でボールを奪った大儀見が大野とのパス交換でゴール前に侵入しシュートを放つが、GKがセーブ。後半24分には、右サイドを駆け上がった近賀のクロスを大野が右足で合わせたが、これもGKに阻まれる。

 後半は、前半と違い、何度もゴール前にチャンスを作るが、あと一歩、シュートの精度を欠き、ゴールをこじ開けるまでいかない。

 “チャンスの後にはピンチが来る”の言葉通り、その後、何度かスウェーデンに危ない場面を作られたが、ゴールを割らせない。

 後半40分には大野に代えて、FW岩渕真奈(『日テレ・ベレーザ』・19)を投入。後半ロスタイムには大儀見に代えて安藤梢(ドイツ女子ブンデスリーガ『FCR2001デュイスブルク』・30)を投入したが、最後までゴールを決めることは出来ず、0-0で試合終了となった。

 なでしこもスウェーデンもともに、1勝1分けの勝ち点4となったが、得失点差でスウェーデンが首位。なでしこは2位。

 なでしこは、決勝トーナメントへ1位通過進出をかけて31日に南アフリカと対戦する。

 佐々木則夫監督のコメント
 カナダ戦よりも成長した内容を見せることができました。ゴールを決めきれなかったのが残念ですが、次につながる試合をやってくれたと思います。守備もバランス悪くなく、相手エースの8番(シェリン)に対しても、2人のセンターバックがうまく守ってくれました。(第3戦の南アフリカ戦については)カナダ戦よりも成長した姿を見せることができたので、期待していてください。今日の結果で決勝トーナメントに行くパーセンテージも上がった。南アフリカ戦もいいサッカーを見せたいですね。

 宮間選手のコメント
 勝てなかったのは残念ですが、次の試合があるので切り替えたい。前半の課題を後半は修正できた。もうひとつのところなのでみんなでやっていきたい。(今日も多くのサポーターが応援してくれたが)たくさんの声援を聞くと胸が熱くなりますし、非常にありがたいです。(第3戦の南アフリカ戦は)どういうふうに臨むかわかりませんが、私たちはチャレンジャーなのでどんな試合でも100%以上の力を出し切ること。

 鮫島選手のコメント
 絶対に勝ち点3を取りに行くと臨んだので(引き分けは)悔しい。もうちょっとうまく崩していければと。次はそこを修正したい。(けがでメンバーから外れた宇津木へメッセージとして)いままでずっと一緒に戦ってきたのに、(このピッチに)立てない分頑張るので見ててほしい。次にうまくつなげていき、勝ち点3を獲りたい。

 岩渕選手のコメント
 勝ちたかったんで悔しいです。(初出場のオリンピックについて)素晴らしい舞台ですし、いつもの試合と変わらないので、点を取れず悔しいです。(監督からの指示は)全部仕掛けていいから、パス探さずシュートまでイケといわれました。(サポータへのメッセージは)今日は勝てなかったですけど、優勝目指して全員で頑張るので応援よろしくお願いします。

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