10月5日よりかわさきFM(79.1MHz)「かわさきサタデーSTREAM」(毎週土曜日午前9時~11時)の新パーソナリティーにフリーアナウンサーの木村英里さんが就任した。第一回目となる2時間の生放送を終えての感想や意気込みをインタビューした。
(取材・撮影:伊藤直樹©ニュースラウンジ)
※一部、木村英里さん提供写真を使用
まず、「2時間の生放送お疲れ様です」と、覇者が話を切り出すと、「もっと時間が欲しいです。2時間って短いなぁと思っていたら終わってしまいました」と第一声。
「かわさきサタデーSTREAM」は、川崎という街の地域情報を中心にお送りするというコンセプトの地域コミュニティーラジオ番組。
5日の放送でいえば、9時台と10時台にニュースを読んだが、9時台は時事ニュースとして石破茂首相のニュースを取り上げ、10時台は川崎市のネタを2本取り上げた。それに川崎市のお天気や交通情報。川崎の地域情報としては、「川崎フロンターレの広報さんや川崎ブレイブサンダースさんに、事前にヒヤリングしていた話題をご紹介させていただきました。実は今日お話ししていないネタはまだ3つぐらいあります」とのことなので、来週の放送をお楽しみに。
初日となった5日放送のトークテーマは、一回目ということで「みなさん、自己紹介お願いします」としていたが、「私のことを知ってもらおうと思っていたんですけど、まだ全然喋りきれてないです。喋りっぱなしだったんですけど…(笑い)」ということで、あらためて【プロフィール】を紹介。
木村英里さんは、神奈川県出身のフリーアナウンサー。フェリス女学院大学日本文学科卒業後、2007年4月にテレビ静岡にアナウンサーとして入社。2012年3月をもって同局を退社。2012年4月よりWOWOWの契約アナウンサーとして3年間活動。WOWOW『NBAスーパーサタデー』のほか、テニス、海外サッカーなど、スポーツ番組を担当。現在は、フリーアナウンサーとしてイベント司会やラジオを中心に出演。B.LEAGUEの取材も行なっており、「バスケを観に行く旅をしよう!」がコンセプトのWEBマガジン「balltrip MAGAZINE」副編集長を務め、Bballnews2for1 YouTube「バスケDEトーク」にも出演。地方創生アナウンサーとしての一面もあり、全国の特産品開発にも携わっている。
特に「川崎ブレイブサンダース」のファンで、アウェイにまで応援へ赴き、ファンとして観客席から観戦した翌日に、マスコミとして取材もする。過去には、「川崎ブレイブサンダース」の応援リポーターとしてラジオ番組にも出演していた。今年は、かわさきFMのコートサイドリポーターとして、「川崎ブレイブサンダース」のラジオ中継に出演する。ブースターの皆さんやチーム関係者にも広く知られ、愛される存在。
どのようなきっかけで、今回、新パーソナリティーに就任したのかというと、「私はちょうどWOWOWで『NBAスーパーサタデー』という番組に出演していました。WOWOWを卒業した後に、Bリーグが発足しました。川﨑も『東芝ブレイブサンダース神奈川』から『川崎ブレイブサンダース』にチーム名を変更することになりチーム発足式を行いました。その時にお話をいただき司会を務めたんです。これが、ブレイブサンダースとの最初の出会いでした。そこから、リポーターとして出演しながら応援するうちに、だんだん縁が強くなり、いろんなお話を聞きながら取材をしていたらどんどん楽しくなり気が付けばハマっていました。ファンの1人になっていました」。その後、川﨑ブレイブサンダースを誰よりも愛するアナウンサーとして「かわさきFM」より声がかかり、今回のリポーターや番組のオファーへとつながったという。
「この日からスタートということで、どのくらいメールが来るかわからない。ゼロの可能性もある」と、不安だったそうだが、番組が始まると川﨑ブレイブサンダースのファンや元々番組のリスナーだった埼玉県熊谷の方が公開ブースに直接会いに来たり、メールでも北海道や今年4月に長野で木村さんが出演したバスケのイベントで会った女性から、<今日、初回って聞いたので、今聞いてます>というメールが来た。
「そういうのは嬉しいなぁと思います。テレビにはない嬉しさですね。テレビほど、すごい多くの方には届かないかもしれないけれど、でもそうやって会いに来てくれたり、川﨑から遠くに住んでいらっしゃる方からメールが届くのはありがたいです。できる限りいただいたメールは読んでいきたいなと思います」というと、やっぱり時間が…とつぶやいた。
最後に、「バスケットで出会った方だけど、川崎のラジオを私が始めたと言ったら聞いてくださる。かわさきFMにとっては初めてのリスナーさんじゃないですか。今までの自分のフィールドの方に、新たな交流先のフィールドの皆さんが交わっていくのが面白いですね。そういう交流が生まれるハブみたいな番組になれたらいいなって思っています」と、気負いなく自然体で抱負を語った。
これからどのようなラジオ番組にしていきたいかお伺いすると、「私を表すと、バスケットボールと地方創生。なので、バスケとかスポーツの話題が多くなるのかな」と語ると、スポーツに関しては、具体的な構想があるようで、「川崎(のスポーツ)を取材している他の記者さんや有識者の方、解説をされている方、市内の他のスポーツチーム関係者の方をゲストにお招きして、ファンの方も喜ぶような話ができるように、スポーツトークする日をちょっとずつ入れたいなって思っています」というと、実は、何人かもうすでに声掛けしているそうで、「スポーツコーナーを充実させていきたいというのはあるんですけど、月何回などと決めないで、その時に1番伝えたいことを伝える。自分の中に刺さったものを選んで伝えていこうかと思っています」とのこと。
さらに、「それに付随して、旅の話ですかね。バスケの取材や地方創生の取り組みで全国を回ります。旅行好きでもあるので、せっかくだから取材先で土地々々のものを一つは必ず食べて、知って発信すると自分でルールとして決めています。Bリーグも地方創生をリーグとして掲げているので、自分が取材していることも直結しているように思えます」とキラキラした瞳で語る。
そこでよくお昼のラジオにありがちな“街レポ”など考えていますか?とお伺いすると、「そうですね。できたらいいなと思っています。空いている時間に川崎で自分が歩いて見つけたものを紹介したりとか。先週、1度見学に来て、来週から担当しますって出演させていただいたんですけど、その帰りに美味しいケーキ屋さん調べて買って帰ったので、その話も今日しようと思っていたんです。だけど、全然時間が足らなくて、またまた来週だと思っています」フリートークのネタは尽きないようで、来週からの放送が楽しみだ。
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インタビューを終え、木村さんはフッ軽で、すごくバイタリティあふれる方で、現場主義(好き)な方だという印象です。きっかけは取材や仕事だが、興味あるもの・人にのめり込んでファンになっていく。ファン目線を忘れない伝え手。その一生懸命さ熱量が周りの人も巻き込み、人脈も仕事も広がっていく。その姿はアナウンサーというよりも取材して原稿も書かれるということで、ファンや取材相手に寄り添える現場レポーター的要素が強いのかなぁと。そして伝えるときには確かなアナウンス技術があるのだから鬼に金棒。きっとラジオのパーソナリティーでもリスナーに寄り添った放送をしていくことだろう。
最後の最後にプチ情報を!番組のラジオブースはガラス張りで外からも観られるので、ぜひ、ブース前に遊びに行ってください。番組中は、柔らかいトーンで語るお姉さんのような癒しパーソナリティーなのに、ひとたび曲がかかり、カフ(パーソナリティーが操作する、自分のマイクのオンとオフを切り替えるスイッチ)が下りると、曲に合わせて口ずさみ(ハミングよりももっとしっかりと)、身体をノリノリで楽しそうに揺らす素の木村さんの顔がみられますよ~。
ご本人に曰く「よく言われるんですよね。なんかずっと歌っているんですよね~。だって私の城だから、カラオケみたいなものじゃないですか。防音室でマイクも切っているし、気持ちいいものですよ~」とキュートな笑顔で答えた。