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【ロンドン五輪】日本男子サッカー、3-0でエジプトに完勝!44年ぶり準決勝進出

ロンドンオリンピック大会9日目の4日、男子サッカーU-23(23歳以下)日本代表は、イギリスのオールドトラッフォードで行われたロンドン五輪準々決勝で、U-23エジプト代表戦に臨み3‐0で快勝。1968年メキシコオリンピックでの銅メダル獲得以来となる44年ぶりの準決勝進出となった。

 グループリーグD組を1位で通過した日本は、グループリーグC組を2位のエジプトと対戦。5月に行われた「トゥーロン国際大会」では2-3で敗れている相手。予選に参加した16チーム中、3試合でブラジルの9点に次ぐ2位の6点を上げた攻撃力が持ち味のエジプトと、予選3試合を無失点に抑えた、吉田麻也、鈴木大輔のCBを中心とした日本の守備力の対戦。また、スペイン戦でケガをした酒井宏樹が戻ってきた。

 1トップにFW永井謙佑(J1『名古屋グランパスエイト』・23)、2列目に左からFW大津祐樹(ドイツ・ブンデスリーガ『ボルシアMG』・22)、MF東慶悟(J1『大宮アルディージャ』・22)、MF清武弘嗣(ドイツ・ブンデスリーガ『FCニュルンベルク』・22)、ボランチは左にMF扇原貴宏(J1『セレッソ大阪』・20)、右にMF山口螢(J1『セレッソ大阪』・21)、ディフェンス陣はCB吉田麻也(オランダ1部『VVVフェンロ』・23※オーバーエイジ枠)、CB鈴木大輔(J1『アルビレックス新潟』・22)、LSBがDF徳永悠平(J1『FC東京』・28※オーバーエイジ枠)、RSBがDF酒井宏樹(ドイツ・ブンデスリーガ『ハノーファー96』)、GK権田修一(J1『FC東京』・23)という布陣で挑んだ。

 左から右に攻める前半の日本は、開始30秒で、左サイドから永井が中央にクロス。走り込んだ清武がヘディングシュートを放つが、ゴール右に外れる。前半10分、左サイドから永井がDFの裏に抜けようとするところを倒されFKを獲得。扇原が中央にボールを入れ、フリーの鈴木が飛び込むも、わずかに合わず。触れば1点というビッグチャンスだった。

 日本は高い位置からエジプトにプレッシャーをかけ、ボールを奪うといい形でゴール前に攻めていく攻撃で主導権を握る。日本のペースで試合が進む時間帯だけに、何とか早めに1点と思われた前半14分、右サイドで清武が守備からボールを奪うと、裏を走る永井に絶妙なパス。GKとDFの間に出されたボールに永井がスピードを生かし追いつき、胸トラップでGKをかわすと、右に流れながら無人のゴールに流し込んで日本が先制。

 ところが、ここで日本にアクシデント発生。ゴール後にDFと接触した永井が左太ももを痛め、永井に代わって、FW齋藤学(J1『横浜F・マリノス』、22)が入る。これにより、1トップに大津、入った齋藤は左サイドに変更。

 ここまで、いい形を作れないエジプトだったが、永井が交代して以降、右サイドから中央にボールを入れるエジプトの攻撃パターンで、何度も日本ゴール前に迫る。これを中盤でのボランチ山口のチェックと、ゴールエリア付近での、吉田、德永、酒井(宏)の守備で、決定的なチャンスを作らせない。

 前半40分、清武が中盤でボールを奪うと、東からDFラインの裏を走る齋藤にダイレクトでパス。齋藤が抜け出しかけるが、戻ってきたエジプトDFに倒される。ファウルをしたエジプト選手が1発レッドカードで退場。日本が数的優位に立ち、さらに試合を有利に勧めながら前半を終了。

 右から左に攻める後半の日本は、前半同様に守備から入り、カウンターで攻めていく。エジプトの得点源である、右サイドのオーバーエイジで、キャプテンを務める“エジプトのジダン”とも称されるアブトレイカと、3試合で3ゴールのモハメド・サラーに仕事をさせない。そこで、エジプトは、機能しないサラーを代える。

 後半27分、足をひねった東に代わり、DF酒井高徳(ドイツ・ブンデスリーガ『VfBシュトゥットガルト』・21)を入れる。酒井(高)が左サイドに入り、齋藤が右サイドにチェンジ。清武がトップ下に入る変更。

 後半33分、大津へのファウルで得たFK。右ペナルティーエリアやや外側から清武が蹴った低いボールに、中央からニアサイドに走り込んでフリーになった吉田がヘッドでゴール左へ叩き込む。日本が待望の追加点を上げる。勢いに乗る日本は、後半34分、右サイドを突破した齋藤がGKと1対1になってシュートを打つも、わずかに右に外れる。

 ここで、エジプトの選手が足を痛めてピッチに戻れず。エジプトは3人の選手交代を使い切っているため、9人でのプレーとなる。

 圧倒的な数的苦悠里となった日本は、後半39分、左サイドでボールを持った清武が攻め上がり、扇原にパス。扇原がダイレクトで中央にクロス。そこに、大津がヘディングシュートでゴール。日本が試合を決める決定的な3点目をゲット。

 このまま試合終了となったが、永井と東野ケガの具合が心配されるが、攻撃と守備の起点になっていただけに、2日後の準決勝に間に合う軽傷であってほしい。

 試合後、関塚監督のコメント
 チーム全体で勝ち取った勝利だったと思います。マンチェスターまで、多くの日本人が応援に来ていただいて、ありがとうございます。一つ一つの積み重ねでここまでこれた。自分たちの持っているものをすべて出してくれた試合でした。本当に選手たちがよくやってくれたと思う。(次に向けて)コンディションを整えて、やっとロンドンに行けるので、ロンドンでの試合を楽しみたい。

 キャプテン吉田選手のコメント
 (香川)真司より早くここ(オールド・トラフォード)で決めたかったんでよかったです。サッカー出来る喜びをかみしめたい。ロンドンに行けるのでうれしい。やっとロンドンに入れますし、次勝てば、新しい歴史を作れる。3点取れたし、しっかりと守れた。いい雰囲気でサッカー出来るこのチームで、あと2試合しかないのでかみしめてやりたい。今日は日本では(午後)8時からなので多くの人が見てくれたと思うので、その中で決められて良かった。

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