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【ロンドン五輪】柔道男子60キロ級・平岡!残り7秒から執念の逆転勝利で準決勝進出

 ロンドンオリンピック大会2日目の28日、男子60キロ級の平岡拓晃(=了徳寺学園職員・27)と、柔道は女子48キロ級で優勝候補の福見友子(=了徳寺学園職員・27)が日本勢の先陣を切って登場した。

 柔道男子の男子60キロ級といえば、野村忠宏が1996年のアトランタ大会からシドニー、アテネと3連覇を達成。しかし、前回の北京オリンピックでは平岡が、その野村を競り落とす形で代表に選出されたが格下相手に不覚の1回戦敗退。リベンジを誓っての登場。

 2回戦 平岡拓晃 ○(背負い投げ 一本)× アシュリー・マケンジー(イギリス)

完全アウェーの状況。やや緊張気味ながらも、巴投げ、背負い投げと積極に技をかけ続ける。マケンジーが「指導」を受けた直後に、左小内刈りで、「技あり」。

 そして、4分10秒 巴投げから体勢が崩れたが、立ち上がって、そのまま背負い投げで「一本」。

 3回戦 平岡拓晃 ○(一本背負い 技あり)× アルシャン・スキー(イスラエル)

 背負い投げ、巴投げと攻め続ける平岡は、開始3分、一本背負いで「技あり」を獲得。その後も支え釣込み足、小内刈りと技を繰り出し、終了直前、巴投げで「有効」を獲得したところで、ブザーが鳴り終了。準々決勝進出を果たした。

 準々決勝 平岡拓晃 ○(判定 優勢勝ち)× ソフィアーヌ・ミル(フランス)

2008年のヨーロッパチャンピオンで、世界18位という強敵のミル。左奥襟をつかまれる組手は背が上から抑えこまれ小さくなってしまうことから嫌がり、「極端な防御態勢」を取るが、これで「指導」を取られる。技を繰り出すも、また、左奥襟をつかまれる組手で、1分を切ったところで、再度「指導」を受ける。

「指導」2つで、「有効ポイント」という絶体絶命の大ピンチの中、平岡は、残り、10秒を切ったところで、捨て身の猛攻を仕掛ける。体落としでの切り返しはポイントにならなかったが、残り7秒のところで、執念の足技で「有効」をとり、ポイントで並ぶ。

小さなガッツポーズからもそれとわかる、起死回生の一発だった。この余勢をかって、延長でも攻め続け、小内足払いは放ち、「有効」を取ったかに見えたが、審判の協議の結果、取り消される。

しかし、この一撃が審判たちの印象に残り、延長戦終了後、白3本の「優勢勝ち」で準決勝進出を果たした。

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