【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~

【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~

【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~
 「第76回全国高等学校バスケットボール選手権大会(SoftBankウインターカップ2023)」に神奈川県から出場している女子チームの鵠沼高等学校。1回戦で聖カタリナ学園(愛媛①・6年連続26回目)、2回戦で県立岡豊高等学校(高知・3年連続16回)を撃破し目標である「16強入り」を達成。「8強入り」を目指して12月25日の3回戦で東海大付属福岡高等学校(福岡①5回連続5回目)と対戦したが、 東海大福岡80-59鵠沼 のスコアで敗退した。

 第4Q残り1分21秒で、鹿嶋俐々華(#17・3年)。残り1分7秒で、中植のん(#7・3年)。残り58秒で、土田杷奈(#15・3年)が出場した。細木美和子コーチはゲーム後に「共に戦ってきたあの時間帯を『3年生の魂』で終わってほしかった」と話す。「卒業だから出場したのではなく今のチーム作りの基盤となった3年生。その魂をぶつけてほしかった」と話す。3選手ともコーチから出場の指示を受けると涙を拭きながら高校生活最後のコートに思い切り躍り出た。

 写真は「3年生魂」をコートで表現する鹿嶋俐々華。左には中植のん。鵠沼のコートを守る。

 その1人。鹿嶋俐々華がゲーム後に話す。「自分たちはベスト16を目標にやってきたのですけど、昨日その目標は達成したのですが、昨日の夜のミーティングで、平均身長も短い自分たちが全国でベスト8になることで自分たちがこだわりを持って毎日やってきた泥臭い部分だったり、小さくても留学生がいるチームを相手に戦えると言うことを証明したかったのです。今日の結果ではそれをつかむことができなくて、とても悔しいです。ですが、自分たちのこの戦いを見て少しでも、小さい子だったり泥臭くディフェンスを武器に戦うことを多くの人に見てもらって夢を与えられるようなバスケットができていたらうれしく思います」と思いを話す。

 コーチから出場を指示されたときには「自分が3年間、鵠沼(高校)でやってきたことを出し、コートで自分がやることを全うして、最後、このウインターカップという舞台で全力でやりきって終わろうと思いました。戻ってきた仲間に『やってこい』という言葉をかけられてもちろん泣くつもりはなかったのですけど、自分が3年間ここでやってきた思いがこみ上げてきて勝手に涙が出てきてしまいました」と言葉を選ぶ。メディアから「良いゲームでしたか」の質問に「はい。(短い時間でしたが)やりきりました。ありがとうござます」と力強く答えこぼれるほどの笑顔を見せた。

 

【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~
チームメイトからのハンドタッチとボールを預かる鹿嶋俐々華(#17・3年)


【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~
3人に囲まれるボールマンへのヘルプに向かう鹿嶋俐々華(#17・3年)


【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~
残り時間52秒。中植のん(#7・3年)が出した的確にワンバウンドしたパスを村上蘭菜(#5・3年)が預かりゴールめがけて放ち3ポイントシュートを成功させた。これが鵠沼にとって最後の得点になる。


【高校バスケウインターカップ】「鵠沼高校3年生魂」~最終戦に1分21秒出場-燃えた冬の戦い~
東海大福岡の高さとスピードのある攻撃に対峙する鵠沼


広告