4大アイドルグループのメンバーが一挙出演することで話題となっている映画『骨壺』（監督：永江二朗／配給：島崎良一）の初日舞台あいさつが26日都内で行われ、アイドルグループ『AKB48』の“なっつみぃ”こと松原夏海（21、チームA）、『アイドリング！！！』の“ルーリー”こと横山ルリカ（20、９号）、『SUPER☆Girls』の“みやり”こと宮崎理奈（18）、『AeLL.』の“愛ちゃん”こと篠崎愛（20）、若手俳優ユニット『PureBoys』の絲木建太（いとぎけんた、24）、永江監督らとともに登壇した。
「空気」呼ばわりされる地味な女子高生・絵里（松原）が、幼馴染でクラスの中心人物である美津子（横山）をストーカー教師の魔の手から守りたいという一心で、「その骨壺に入った遺灰を飲み込んだ人間は、3日以内に必ず死ぬ――」という呪いの骨壺を手にしてしまう。殺すはずでなかった先生、友だちが、体の一部を切り取られた惨殺死体となる。次に呪い殺されるのは…。恐怖と惨劇を描く、人気作家・山田悠介の短編小説。
アイドル共演らしく、「なっつみー」「ルーリー」「みやり」「愛ちゃーん」と、それぞれのコールが劇場に響き渡る中、舞台あいさつがスタート。
アイドルグループの夢の競演ということで、気になるのは現場での仲だが、松原は、「みなさんのことは、雑誌やテレビを見て知っていたので、『あっ、会えた』ってファンになった感じでした。やっぱ生の方が可愛いなぁ」と、すっかりファン目線。
ルーリーは、「なっつみぃとは、同じ事務所のイベントで顔を合わせたことがあります」と、旧知の間柄だったが、他の2人のことも「普段ミーハーじゃないのに、雑誌とかで見ていたので、現場で一緒になって、めちゃくちゃテンションが上がった」と、いちファンになった感覚だった。
巨乳アイドルとしてグラビアでの活躍が著しい篠崎は、「わたしが所属しているAeLL.というユニットは、ほかのグループより知名度が低いので共演できて光栄でした。みんな人気グループの方なのに気取ってなくて、いい人ばっかりだったので安心しました」と、やや気後れしたそうだ。
最年少の宮崎も「皆さん優しくて、松原さんは（宮崎が出演している）CMの歌を歌ってくださったりして、楽しい現場でした。撮影が楽しみ過ぎて、夜も寝れなかった」と、笑顔で振り返った。
監督は、「みんな楽しかったと言っていますが、現場では笑えないぐらい（役者を）追い込んで、つらい思いをさせながら、くじけずに4人ともキャラクターを考えて作り上げた。本人たちの頑張りがすごかったということ」と、たたえた。
映画初主演というなっつみぃは、2月の撮影ということで「寒さとの闘い」がツラかったと振り返る。女子高生役ということで、生足の制服姿。それも夜の森の中を歩くなど、リアルに寒くて怖いシーンだったが、「寒さのおかげで血色も悪くなり、環境を味方にできました（笑）」と、かえってリアル感が出たと、プラス思考。
ルーリーも「（クライマックスのシーンは）3回ぐらい撮ったんですけど、5分ぐらい叫んでいたので、翌日には声が出なくなりました。（そのシーンを）自分でみてウルッとしちゃいました」と、迫真の演技。
みやりは、「映像が初挑戦で緊張していたのに、最初の撮影シーンがいきなり松原さんの胸ぐらをつかむので、手が震えました。松原さんから、『本気でやってきていいから』と言われ、これはやるしかないなと思ったんですけど、どうしていいか分からずに泣きそうでした」と振り返った。
愛ちゃんは、「先生に（灰入りの）ドリンクを飲まされるシーンが一番の見せ場だなと思っていたので、どう迫力を出すか」を考えていたそうだが、「本当に押さえつけられるので、翌日、筋肉痛でした。アザになるぐらいがんばりました」と、体を張った。
一方、事件を追う刑事役を演じた絲木は、アイドルに囲まれて羨ましいと思いきや、「囲まれたと言っても、実際にご一緒させていただいたのは横山さんくらい。最初にあいさつして、次の時には、トイレで死んでいる篠崎さんを見るみたいな」と話し笑いを誘うと、篠崎も「私も、あんな風に死ぬなんて思わなかったのでビックリでした」と答え、会場を沸かせた。
その衝撃の死体写真を記念として夜中にルーリーに送ったそうで、「夜に送られてきて怖かったー」と、いまでこそ笑い話にしていたが、映像で見るより本当に怖かったそうだ。
最後になっつみぃは、「4つのグループが集まって個々のファンがいると思いますが、その人のシーンだけじゃなく、流れとして全体を観て、作品を楽しんでほしいです」とアピールすると、ルーリーも、「見たけど、面白かった」と同意。愛ちゃんは、「みんなで体当たりで頑張った作品」と言い、みやりも、「アイドルは演技できないでしょうと思っている方々もいると思いますが、一生懸命頑張った」と、映画にかける思いを語った。
同映画は26日より、ワーナー・マイカル・シネマズ板橋より全国順次公開。
