俳優・金子貴俊(34)が13日、都内で明治座創業140周年記念舞台『かたき同志』(演出:石井ふく子)製作発表に女優・藤山直美(53)、三田佳子(71)、小林綾子(40)、演出の石井氏(86)とともに登場。今月4日に第2子女児が誕生して以来、初公の場となった。
江戸の街を舞台に下町の飲み屋の女将・かめ(藤山)の息子・清太郎(金子)と屋敷町の呉服問屋のお鶴(三田)の娘・お袖(小林)が惚れ合って結婚をしたいと言ったことから、母親同士が真っ向のケンカになってしまう。ぶつかりあっていくうちに人間性が表れていくという、現代にも通じる話が盛り込まれた人情喜劇。20年ぶりに三田と藤田が競演することも注目となる作品だ。
スーツ姿で現れた金子は、「三田さんとか、初めて共演させていただく方も多くて、非常に緊張しておりますけど、その緊張とは反対に嬉しさもありまして、僕にとってチャンスだなと思っています」と、気合をみなぎらせる。
本作の母子家庭という部分は金子自身の境遇と合致するそうで、「涙なしには読めない台本でした。江戸のお話ですけど、現代の親子関係にも通じるものがある」と神妙にコメントしつつ、「石井先生の作品は初めてですが、途中で船から突き落とされないように頑張りたい。がむしゃらに泳いででもみなさんについていきたい。うまい身の振り方をお芝居の中だけでなく、稽古場でも作っていけたら」と、決意を語る。
その決意は今月4日に第2子女児が誕生し、ますます父親としての責任が増したからなようで、「この『かたき同志』という台本で身を粉にして働くかめさんの姿を見て、父ちゃんも身を粉にして頑張らないとなと思った。そういう意味で、いいタイミングでいい作品に出合えた。来年は死ぬ気で頑張りたい。でも、死ぬ気ですけど死なない程度に頑張ります」と、お茶目さを見せて笑わせていた。
舞台『かたき同志』は2013年2月3~28日まで東京・明治座にて上演!