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三田佳子 中村勘三郎さん悼み「私と代わってあげられたらよかった」

三田佳子 中村勘三郎さん悼み「私と代わってあげられたらよかった」
中村勘三郎を悼んだ三田佳子

 女優・藤山直美(53)、三田佳子(71)が13日、都内で来年2月にW主演する明治座創業140周年記念舞台『かたき同志』(演出:石井ふく子)製作発表に女優・小林綾子(40)、俳優・金子貴俊(34)、演出の石井氏(86)とともに登場した。

 江戸の街を舞台に下町の飲み屋の女将・かめ(藤山)の息子・清太郎(金子)と屋敷町の呉服問屋のお鶴(三田)の娘・お袖(小林)が惚れ合って結婚をしたいと言ったことから、母親同士が真っ向のケンカになってしまう。ぶつかりあっていくうちに人間性が表れていくという、現代にも通じる話が盛り込まれた人情喜劇。20年ぶりに三田と藤田が競演することも注目となる作品だ。

 まずは、石井氏が、「今年1年は暗いことが多かったので、楽しい芝居を、気持ちが温かくなるお芝居にしたいと思います。お2人(藤田と三田)にはだいぶ動き回ってもらうので覚悟していただければ」と、予告すると言われた当人たちは背筋をシャンとさせることに。

藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中

藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
三田佳子からのコメントに苦笑いする藤山直美

 会見では2人は互いに譲りあうような気遣いを見せ、三田は、脚本家・橋田壽賀子氏の作品なだけに、「セリフがすごい。セリフを覚えたと思ったらすぐ、次が来る。老体になってきたので、なんとか初日までにはみなさんに喜んでいただけるお芝居を出せるように」と、笑わせると、「気心がしれた方が多いので良いお芝居をできるように頑張ります」と、気合も。

 囲み会見では、20年ぶりという共演に、三田が「とにかく直美ちゃんと一緒にやるプレッシャーがあるけど、2人で丁々発止でいきたい。セリフの量は私の方が多いので、半分くらい直美ちゃんにあげたいくらい」と語る。一方の藤山は、石井氏が“覚悟しておいて”と発言したことに、「忠臣蔵で浅野内匠頭が切腹する気持ちが分かります」と、神妙な面持ちだった。

 また、5日未明に亡くなった中村勘三郎さん(享年57)と親交があった2人に話が向けられると、三田は、自身が数度の大病を患ったことをあることを引き合いに「儚いっていうか、山田五十鈴さんや森光子さんが亡くなってショックを受けていたのに、あの若さで…。役者として昇りつめていらしたので、もったいなかった。すっごく残念で、私と代わってあげられたらよかったのかなと思う」と、故人をしのぶ。

藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
囲み会見では藤山がワタワタすることも

 藤山は、勘三郎さん数度と舞台で共演。さらに、藤山の父で喜劇役者・藤山寛美さん(享年60)が亡くなった際に、「先生、早すぎるよ」と勘三郎さんが言っていたことに、「いまだに亡くなったって思いたくないです。勘三郎さんは大きなお役目をお持ちの方だった」と無念の胸中を明かす。最後に「早く生まれ変わってきてくださいね。私も生まれ変わってたら声かけてください。私も見つけたら必ず声かけます。また2人で次の時代でも生きていければ幸せだと思います巡り会えたことを感謝しています。勘三郎さん、ありがとうございました、お世話になりました」と、深くお辞儀をし、冥福を祈っているようだった。

 石井氏が以前の再演ではなく、これが新作の初演と意気込み、「お2人はいままでやった方と違うと思います。私も動きます。おやりになる中から、欲張って引き出していきたいなと思います」と、思いぶつけていた舞台『かたき同志』は2013年2月3~28日まで東京・明治座にて上演!

藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
藤山直美
藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
小林綾子
藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
金子貴俊
藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
石井ふく子氏
藤山直美 石井ふく子氏から「覚悟して」に神妙…故・勘三郎さんへ無念の胸中
舞台『かたき同志』製作発表
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