俳優の小栗旬（29）が26日、都内の新宿バルト9で劇団☆新感線の公演を映像化した“ゲキ×シネ”の記念すべき10作目となる映画『髑髏城の七人』（作：中島かずき／演出：いのうえひでのり／配給：ヴィレッヂ／ティ・ジョイ／プレシディオ）の完成披露舞台挨拶に森山未來（28）、早乙女太一（21）、小池栄子（31）、勝地涼（26）と登場した。
超人気劇団である劇団☆新感線の代表作と言われる『髑髏城ー』が“ゲキ×シネ”になってスクリーンに登場。天魔王（森山）率いる関東髑髏党にたった7人で戦いを挑む捨之介（小栗）とその仲間の戦いを18台のカメラで撮影し、俳優の汗や涙をつぶさにとらえた圧倒的映像で描き出す。
舞台という一発勝負の撮影に、小池は「20台近くのカメラが『こんなところまで』という目のアップや至近距離の表情をとらえているので、迫力のある映像が楽しめる」と解説。極楽太夫という力強い遊女を演じた小池に、小栗も「栄子さんに泣かされそうになりました。すげえいいんですよね…すげえいいんです」としみじみと語った。
元々は捨之介と天魔王は一人二役で演じていたが、今回は小栗と森山がそれぞれ演じている。森山は「（以前は）古田新太さんや市川染五郎さんが捨之介／天魔王というのを一人二役でやっていた。ふたりに分かれてしまうと、違うアプローチができるのではと考えました」と真面目に語りながらも「劇団☆新感線の人はおじさんおばさんばっかりなので、ヘルニアもっていたり、じん帯切っていたり痛風だったり。そういうのを持っていない僕たちが何ができるかというのを考えました」とユーモアで会場を沸かせた。
捨之介のかつての仲間で共に戦うことになる蘭兵衛を演じた早乙女は「僕はいっぱいいっぱいでした。すごい刺激は毎日ある状態で、刺激を受け過ぎてダメになっちゃうみたいな」と謙遜気味に回答。寡黙な早乙女の発言を拾うように森山は「後日会って、太一とご飯食べたときに口移しのシーンについて『ぶっちゃけどうだったんだ？』と聞くと、マジで俺の口が酒臭くて嫌だったって」と暴露。早乙女は「酒臭いんですよ」と端的にツッコみ、観客を爆笑させた。
そんな冗談まじりのキャストたちだが、小池は「責任感の強い人たちが多かった。特に、未来なんか毎日の公演を横で観ていて、音だけで調子がいい悪いをわかってくれてアドバイスをくれたりとか。すごく頼りがいのあるチームでしたよ」とフォロー。勝地も「69公演あったんですけど、みんな仲良しだったのでみんなでモチベーションあげながら公演をやっていた感じですね」と過酷な公演を振り返った。
そんな後輩たちに古田新太からビデオメッセージ。古田は「今回は“若髑髏”ということで旬くんと未来くんが捨之介と天魔王をやるという新しい試みでしたけど非常に楽しかったです。かっこよくて楽しいお芝居なのでみんなで脳天気に楽しんでください」と真面目にコメント。小栗は古田から「森山未來と早乙女太一と一緒にやるのは本当に大変だろうだから、がんばれよ」と激励されたことを明かしながら「最終的にはみんなでアイシングをする時間というのができて、残りの2、3週ぐらいは舞台が終わるとおもむろに肩や膝をアイシングしながら未来の楽屋で乾杯をするというのが習慣になってました」とエピソードを語った。
ここでも森山がインターセプト。「でも太一は帰ってたからね。いのうえさんが降りてくる前に帰っていて『え、もう帰ったの？』って」と早乙女を追求。小栗も「なんであんなに早いの？」と質問すると、早乙女は「帰りたいんですよ。早く帰ってお風呂入ってゆっくりして寝て、また劇場にそなえるという感じです」と淡々と語った。
演者自らメイクを施したという舞台。小栗は「僕と勝地のメイクの下手さかげん。“ゲキ×シネ”で観ると、未来と太一のメイクの上手さが際立っていました」と苦笑交じりに振り返ると、小池は「お酒飲んだ次の日ってすごいブサイクだよね、旬くんのむくみって激しいから。『誰？』っていう日があったからね」と大笑い。小栗は「本当に一回アンパンマンみたいになった日あったんだよなあ」と照れ笑いだっった。
『髑髏城の七人』は2013年1月12日から全国ロードショー！
