女優・美山加恋(15)、タレント・優香(31)、俳優・西田敏行(64)が10日、都内で映画『ももへの手紙』(配給：角川映画／監督：沖浦啓之)完成披露試写会にメガホンを取った沖浦監督(45）とともに出席し、司会をTBSの田中みな実アナウンサー(25)が務めた。
夏の瀬戸内海、汐島という小さな島に父・カズオを事故で亡くした小学校6年生のもも（美山）と母・いく子（優香）が引っ越してくる。行き違いからケンカをしたまま天国へ旅立ってしまった父が最後に残した、「ももへ」と一言だけ記された便箋。その父の言葉が気になり日々を過ごすももは、ある日、『見守り組』と名乗るイワ（西田）、カワ（山寺宏一）、マメ（チョー）という3人組の妖怪に出会ったことがきっかけとなり、母からの思いや、さまざまな思いに守られているということを知り…。
映画のテーマの一つになっている、“大切な人に思いを届ける”にちなんで、“手紙”で誰に思いを伝えたいかの質問に対し、美山は「やっぱりお母さんです。私は小さい頃から、5歳からこの仕事をしていて、いつも現場にお母さんがついて来てくれていました。つらい時も、苦しいときもお母さんが一緒にいてくれて」と、母親へ感謝をささげる。
一方の優香は、「家族ですかね。母親の声を担当して、すごく、母親の偉大さをあらためて感じました。家族は近くにい過ぎて、なかなかありがとうとかの気持ちを伝えられないので手紙を書いて気持ちを伝えたいです」と。
自己紹介で、「最近人間の役をあまりやっていません」と会場を笑わせた西田が「今は家庭では父親なんで、自分の(他界した)父親に書きたいかな。でも、あんまり父に書きたいことはないんですよね、亡くなった母親にはいろいろ書いてあの世に届けてもらいたいなとは思う。すごく母親の愛情たっぷりに受けたんですが、自分は一時期母親に反抗した時期もあって、今、母親にごめんねと一言気持ちを伝えたいと思う」としんみり。
また“妖怪”という役と自分の共通点を尋ねられた西田は、「無理だよ。でも良く見ると顔が似てるんだよね」と答えると、田中アナは「そうなんですよね！」と、天然ボケぎみなあいづちに場内には笑いが。終始和やかに進んだトークのあとは、主題歌を担当した原由子からのメッセージビデオ紹介、杉並児童合唱団と登壇者による主題歌『ウルワシマホロバ?美しき場所?』の合唱が披露された。
最後に、優香は「この映画はすごく気持ちのいい映画です。見終わったあとに自分の大切な家族と会いたくなる映画です」とアピール。西田は「この作品、本当に素晴らしい。7年の歳月をかけた監督の情熱と熱い思いがワンカットワンカットに詰まっている」とPR。「本当に心温まる、愛情がたくさん詰まった作品です。参加できて幸せに思います。たくさんの方に見ていただけるのも幸せです。ももとお母さん、2人の関係を見ていただくと心温まるし、たくさん笑えてたくさん泣ける。そんな素晴らしい映画です」と、美山がコメントし舞台挨拶を締めた。
第15回ニューヨーク国際児童映画祭で長編大賞を受賞、またイタリア・ボローニャで開催された第14回フューチャーフィルム映画祭2012では最高賞となるプラチナグランプリを受賞し、世界各国で開催される数々の映画祭に出品されることが決定している本作は、4月21日より丸の内ルーブルほか全国ロードショー！
