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宝塚歌劇団男役スター春日野八千代さん肺炎で死去…後輩の八千草薫らお悔やみ

 宝塚歌劇団を代表する男役スターとして知られる春日野八千代さんが29日、肺炎のため大阪市内の病院で死去した。96歳だった。

 春日野さんは、神戸市出身。1928年に宝塚音楽歌劇学校(現宝塚音楽学校)に入学し、29年に『春のをどり』の娘役で初舞台を踏んだ。代役を務めたのをきっかけに32年、男役に転じた。51年には『虞美人』の項羽、52年には『源氏物語』の光源氏などの大役をこなし、故天津乙女さんとともに男役のトップスターとして宝塚人気を支えることとなった。戦後すぐの故乙羽信子さんとの共演はゴールデンコンビと呼ばれ、圧倒的支持を受けた。

 30日付のデイリースポーツ、東京中日スポーツ、スポーツニッポン、スポーツ報知、日刊スポーツ、サンケイスポーツが報じており、関係者によると、春日野さんは、今年3月ごろまでは元気だったといい、その後、体調を崩して入退院を繰り返し、7月の入院時には意識があまりない状態だったという。

 葬儀・告別式は近親者のみで行い、後日「歌劇団葬」を兵庫県宝塚市の宝塚バウホールで行う。日程は未定。

 この悲報に宝塚の後輩らがお悔やみを寄せている。

 ■八千草薫(81)
 「気品のある美しいたたずまいは宝塚そのもので、いつまでも歌劇団にいていただけるものと勝手に思っていました」

 ■寿美花代(80)
 「とても美しく、品のある憧れの上級生でした。春日野さんの初演出だった『光明皇后』(1958年)では、男役だった私に『あなたに相手役をやってほしい』というありがたいお言葉をいただき、娘役に挑戦させていただきました。私にとって、神様のような存在でした」

 ■鳳蘭(66)
 「春日野先生はわたしたちの教科書でした。誰にも分け隔てなく愛情を注いでくださいました。これからも私たち妹の心の中で永遠に生き続けていくでしょう」

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