人気アイドルグループ『AKB48』の“ゆったん”こと増田有華(21、チームB)が22日、都内で開催れた、超ど級・パワフルミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』(翻訳演出:宮本亜門)制作発表に、共演するキャスト、宮本亜門(54)ら演出スタッフとともに出席した。
ミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』は、『オズの魔法使い』を題材に、74年からブロードウェイで上演。黒人スタッフ、キャストだけで制作されたパワフルな舞台は、当時トニー賞7部門を受賞後に映画化され、ダイアナ・ロスを主人公にマイケル・ジャクソンらが出演して世界的に話題となった作品。今回、宮本自身が全国を駆け回り、AKBプロジェクトメンバーから主役のドロシーをオーディションで選考。人気ではなく“実力主義”の厳しい審査を経て、186名の中から選ばれたのが、パワフルな歌声で他を圧倒した増田だった。
主人公ドロシー役を射止めた増田はこの日、オレンジ色が鮮やかなワンピースで登壇。主役として、晴れやかな笑顔を見せながら、「稽古はもう始まっているんですが、いまだにちょっと実感が無いっていうのが正直な気持ちです」と、あいさつを。「この舞台のオーディションがあると聞いたとき、絶対受けたいと思いました。その時は受かるとは思っていなくて、自分の名前を亜門さんに知ってもらうだけでいいと思っていましたが、1次、2次と進んでいくうちに、この役は自分が絶対に掴み取るという強い思いに変わっていった。私の中でも、その間に葛藤とか緊張とかいろいろありましたが、今回のミュージカルが決まってから、私の生き方まで変わりました。前向きになって、もっといろんなことを伝えていかなきゃと思うようになりましたし、この舞台をとおして私自身も成長したい」と、あらためて舞台にかける意気込みを。
『AKB48』のメンバーとして活動しながら、本作の主役に抜てきされたことについては、「『AKB48』のメンバーとしては、『AKB48』に対する思い込みや偏見を持っている人にぜひ観てもらって、『AKB48』って、こういうこともできるんだと思ってもらって、イメージを変えていきたい」という目的があるそう。
さらに、「初めてミュージカルを観ることに不安を持ってるような方たちにはとっては、それを打破するようなパワフルなミュージカルになっていることを伝えたいし、自分自身、毎日の稽古をとおして成長していきたい。メンバーでは、(前田)敦子も(大島)優子も絶対観に行くからと言ってくれて、最終オーディションが同じになった残りの5人も、みんなが絶対行くからって言ってくれてます」と、グループ内でも注目度が高いそうだ。
引き続き、始まったばかりの稽古の雰囲気などを聞かれた増田は、「皆さんすごく迫力のある方々なので、最初稽古場に入ったときは圧倒され過ぎて。このまま私輪の中に入れるかと不安になったけど、1日で打ちとけました。20日間くらい稽古で一緒にいるんですが、もう3年くらい一緒に過ごしているんじゃないかというくらい。家族のような感覚で、毎日一緒に楽しくやらせてもらってます。みなさん頼もしい」と、雰囲気も良さげ。
共演のISSA(33)については、「ISSAさんは初めてお会いした時にちょっとイカツくて怖い方なのかと思ったけれど、一緒にいればいるほど頼もしい兄貴的な存在に。みなさんがすごくケアしてくださるので、すごく居心地が良いです」と充実ぶりを話し、あらためて期待に目を輝かせながら会場をあとにした。
この日制作発表に出席したのは主役の増田以下、良知真次(29)、エハラマサヒロ(30)、森公美子(53)、小柳ゆき(30)、瀬戸カトリーヌ(36)、吉田メタル(40)、陣内孝則(54)のキャスト9名に、演出の宮本、振付の仲宗根梨乃(33)、美術監修を務める増田セバスチャンを加えた、総勢12名。
超ど級・パワフルミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』は、9月28~30日KAAT神奈川芸術劇場、10月6~7日大阪・梅田芸術劇場、10月18~28日東京国際フォーラム、11月3~5日名古屋・中日劇場にて上演。