ヒップホップダンスボーカルユニット『DA PUMP』のISSA(33)が22日、都内で開催された、超ど級・パワフルミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』(翻訳演出:宮本亜門)制作発表に、共演するキャスト陣、宮本亜門(54)ら演出スタッフとともに出席した。
この日制作発表に出席したのは“かかし”役のISSAをはじめ、“ドロシー”役の『AKB48』増田有華(21、チームB)、“ブリキ男“役の良知真次(29)、“弱虫ライオン”役のエハラマサヒロ(30)、“西の悪い魔女・イヴリーン”を演じる森公美子(53)、“南の善い魔女・グリンダ”を演じる小柳ゆき(30)、“北の善い魔女・アダパール”を演じる瀬戸カトリーヌ(36)、“エメラルド・シティの門番”を演じる吉田メタル(40)、“ウィズの大魔王”を演じる陣内孝則(54)のキャスト9名に、演出の宮本、振付の仲宗根梨乃(33)、美術監修を務める増田セバスチャンを加えた、総勢12名。
主人公ドロシーと旅をする“かかし”を演じるISSAは、2回目ながら、今作のような大規模な舞台のは初めてといい、「初日はどこに座ったらいいのかというくらいアウェーな気持ちですごい緊張でした。マイケル・ジャクソンがやった役ですごく光栄に思いましたが、亜門さんには、『なんで僕なんでしょう』と、いう話もさせてもらったり。そうしたら、『大丈夫、みんなで現場で作っていくもんなんだぜっ』て、言っていただいて。すごく心が救われて、今では1秒でも長く稽古場にいたいくらい現場が本当に楽しくて。ちゃんと自分がこの役をやるということを受け止めて、楽しんでいます」と、ニッコリと。
また、婚約が報じられているISSAだが、結婚に関しては、「お互いまだやりたいこともあるし、婚約しているので焦っていません」と、しばらくは仕事優先の模様。
良知は、「心を持っていない役ということで、最初はすごく悩んだところからのスタートでした。実は、仕事が遅れオーディション当日に会場に着いた時には全て終わっていて。諦めかけていたところ、1週間後くらいに決まったと連絡をもらい驚きました」と、エピソードを明かすと、「悔いが残らないように、心が無い役ではありますが、心を取り戻す旅に行きたいと思います」と、喜びとともにあらためて意気込みを。
エハラは、「自分にとって、ターニングポイントになると思います。キャストの中では、ミュージカルはおろか、芝居の経験も全く無いんですが、畑は違いますが盛り上げられるようにがんばります」と、笑顔で気合を入れる。
森は、「稽古にはまだ入っていないので本読みのみですが、その時に小柳さん、瀬戸さんと姉妹役と知りました。どう考えても共通点が無いでしょ、小柳さんに申し訳ない」と、コメントし報道陣を沸かせると、「今回は悪い魔女という設定。今までは善い役ばかりが多かった。イメージ的にも善い人でとおってる私ですが、本音が出てきたなっていう思いでございます」と、コメント。先日被災地を訪問した際に、子供たちから仙台での公演は無いのか聞かれたそうで、来年以降、被災地での上演に期待したいと抱負を述べた。
小柳は、今作が舞台初挑戦で、「舞台自体初めてで演技もやったことがない。緊張し過ぎて前夜に飲み過ぎて、本読みの日は二日酔いでグダグダ。私がここにいていいのかっていうのが正直なところで挑んだけれど、皆さんあまりにも個性的過ぎでした。歌といっても、ミュージカルの場合は伝え方が違いますし。このテンションには正直まだついていけていないけど、皆さんの足を引っ張らないようにがんばります」と、期待に満ちた笑顔を見せた。
瀬戸は、「元気の出るミュージカルに参加でき、とても光栄でうれしい。実は昨年、宮本亜門作のミュージカルの最終試験を受けて落ちた時に悔しくて亜門さんに10日くらいメール出して、もう1回受けさせてくれと。それ以後は一切連絡が無かったですが、今年この作品に呼んでいただき、本当にうれしく思います。やってみるもんだなと思いました」と、裏話を語り報道陣を沸かせることに。
吉田は、「正直こういうの初めてなんで緊張します。今回の舞台が終わった時に、僕も心と知恵と勇気を持って笑顔で家に帰れたらなと思って稽古場に来ています。観に来ていただく方にも、少しでもそう思って頂ければうれしいです」と、期待を。
陣内は、共演陣から稽古場のムードメーカーと言われつねに現場のテンションを上げているそうで、「皆さん元気がいいから。特にダンサーさんたちがすごいレベルの方が多くて、テンション高い方が多いです。また、歌がすごく、圧倒的な歌唱力の人たちばかりが集まっているので、歌を聴いているだけでいろんな世界感が味わえます。28年前、新進の振付師だった亜門さんと出会って以来、常々亜門さんと仕事がしたかったんです」と、テンション高めに話した。
演出の宮本は、「振付け、歌の稽古も始まり、いよいよスタートという感じになってきました。震災があって、何かパワーを出したいと思った。未来を担う子どもたちを元気づけられないかと思い、昨年急に思い立ってキャスティングもオーディションも一気に。ちょっと心が閉じこもってしまいそうになっている時に、全部オープンにできるような、元気なミュージカルをやろう」と、コンセプトを語る。
そして、宮本は、「今まで組んだことのない、個性が強くてエネルギーを持った人たちをスタッフに迎えて、それに負けないキャストで、とにかくはちきれるような舞台。ブローでウェイ作品ではありますが、とてもメイドインジャパンの香りがある、日本から発信するミュージカルと思ってください。テーマはドロシーが旅をして自分の夢をかなえるってことなんですが、そこにはスピリチュアルなメッセージもたくさん詰まっています」と 、熱く語った。
超ど級・パワフルミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』は、9月28~30日KAAT神奈川芸術劇場、10月6~7日大阪・梅田芸術劇場、10月18~28日東京国際フォーラム、11月3~5日名古屋・中日劇場にて上演。