『Every Little Thing』の持田香織(34)が18日、都内で行われた肝炎対策普及啓発事業『知って肝炎プロジェクト』キックオフミーティングで、同プロジェクトのキャンペーンソング「夜明け」を披露した。
演歌歌手・伍代夏子(51)の患者の手記朗読から、イベントはスタート。小宮山洋子厚生労働大臣(63)の挨拶、野田佳彦内閣総理大臣(55)、チャールズ・ゴアWHA代表のビデオメッセージを挟み、いよいよ持田が登場。この日はELTとしてではなく、ギタリスト、ベーシストを従えたアコースティックスタイルで、優しい曲調の「Pocket」でスタートした。
続いて、「tokyo hotaru」へ。この曲も耳に優しいメロディーながら、持田の歌声は伸びやかで、力強さを増していく。MCでは、「この曲はたくさんの思いが、ずっとずっとこの先も続いていけるように、自分たちがここにいる限り、大切にしていきたいなという思いを込めて作りました」と、同曲への思い入れを語った。
最後はキャンペーンソングの「夜明け」。8月1日に発売されるソロアルバム『manu a manu』にも収録されており、同アルバムのタイトルは、ラテン語で“手から手へ”を意味しているとのことで、「たくさんの人たちの力を借りて、手をとりながら、大切にしてできあがったアルバムです。このアルバムがたくさんの人に届くように。この『夜明け』という曲が、たくさんの人たちの力になるように」と願いを込めて歌い上げる。
3曲を歌い終えた持田は、「決して一人ではないということを忘れずに。一生懸命になりすぎると、周りが見えなくなっちゃうこともあるかもしれないけど、たくさんの人たちが支えてくれていることを思いながら、私も前を向いていきたい」と前向きなメッセージを送った。
タレント・高田万由子(41)らによる肝炎トークセッション終了後、俳優で歌手の杉良太郎(67)が登壇。「引き受けたものは最後までやり遂げるのが、私の信念」と、『知って肝炎プロジェクト』実行委員会実行委員長を引き受けた理由を語り、「でも、私一人ではできませんので、昨日から電話をかけまくって了解を得ました」として、協力者の名前を挙げていく。「『EXILE』、『AKB48』全員、おなじみの山本譲二、山川豊、瀬川瑛子、『SPEED』のみなさん、そして瀬川瑛子」と、なぜか再び瀬川の名が出たところで、杉のファンが「2回言ったよ…」とボソッとつぶやき、場内は和やかムードに。
だが、「私は常々、差別と偏見に取り組んできたような気がします」と、ベトナムでの支援活動、広島、長崎の原爆病院での慰問活動での話題になると、シリアスな空気になり、「人間は幸せになるとろくなことがなくて、苦労が人間を育てると思います。人間なんて、苦労して、のたうち回って、苦しめばいいんだ、ぐらいのことを思っています」と、重い言葉が見る者の胸に刺さる。しかし、「皆さんから見たら、杉良太郎はあの流し目の、後家殺しの、浮ついた役者と思われる方もいらっしゃるかと思います。これは言っときますが、作られたものですから。私は流し目もしたことないし、後家も殺したことない」と、笑いも入れ、観客を退屈させない。
さらに杉は、「大事なことは銭、金じゃなくて健康なんですよ。病院のベッドの上に倒れて、初めてわかる。愚かですね」と、囲み取材同様、観客に健康診断の大切さを訴えた。「本当は私の新曲でもご披露したいんですけど…」と新曲「バラ色のダンス」を歌うのかと思いきや、「それができませんからね！ いい曲なんですけど」と、拍手であおるファンを制する。ここで、「いまから出てくる方は、私がよく知ってる方です」と紹介し、妻の伍代が登場！ 伍代が「金木犀」を歌った後、夫婦でのトークへ。
杉は「髪の毛はバッサリ抜けて、熱は上がって、呼吸困難になるし。外食に行こうと言ったって、『行きたくない』って憂鬱になったり。もうあのときのことは思い出したくない」と、伍代がC型肝炎を患っていたつらい時期を苦々しい表情で回想した。これに伍代は、「家族が支えになった」と感謝のコメントで応える。だが、杉は「家族っていったって、私一人ですけど」と突っ込み、観客を笑わせた。
杉・伍代夫妻のトーク終了後、この日の出演者に加え、現役JリーガーであるFC東京の渡邉千真選手(25)、横浜F・マリノスの金井貢史選手(22)らも登場。盛大にグランドフィナーレを迎えた。
