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NHKドラマ製作中止で講談社を提訴

 NHKがミステリー作家・辻村深月氏の小説のドラマ化についての許諾契約を一方的に解除され、制作中止を余儀なくされたとして、出版元の講談社に約5980万円の損害賠償を求める訴訟を21日、東京地裁に起こした。

 訴状によると、NHKは、辻村さんの『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』を5月からBSプレミアムで連続ドラマとして放送することを企画。昨年9月、講談社に提案したという。同11月に同社の許諾を得たため、キャスティングやテーマ曲の作曲依頼など準備を進めたが作家が脚本の内容に納得せず、打ち合わせや修正を重ねたが、今年2月に講談社が許諾の撤回を申し出たため、クランクインすることなく制作は中止されたという。

 22日付のデイリースポーツ、日刊スポーツ、サンケイスポーツ、スポーツ報知各紙が報じており、NHKは「著しく経済的損失を被っただけでなく、テレビ業界におけるNHKの信用は著しく毀損(きそん)された」とコメント。講談社も「脚本における原作の改変が著者の意向に大きく反していたことから、NHKと話し合いを続けてきたが、合意に至らず、ドラマ化見送りたい旨を伝えた。このような事態になり、大変残念」としている。

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