大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー

大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー

大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー

 テレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショーが11月12日に都内映画館で行われ、主人公・草薙素子の右腕・バトー役の声優・大塚明夫と、監督・シリーズ構成の神山健治監督が登壇した。

 この日のイベントのために特別セレクトされた、第1話「公安9課 SECTION-9」、第2話「暴走の証明 TESTATION」、第10話「密林航路にうってつけの日 JUNGLE CRUISE」、第12話「タチコマの家出 映画監督の夢 ESCAPE FROM」の4話を上映した直後に登壇。

 ファンで埋め尽くされた満席の会場を前に大塚は「短いような早いような不思議な感覚。当時は42歳くらい?自分も若かったなと思う」と20 周年というアニバーサリーにしみじみしていた。一方、当時37歳だったという神山監督は「この作品に関しては不思議な感覚があって、体感的には実数の3倍くらい。15年くらい本作に関わっていた気がする。でも振り返ると一瞬。この作品は僕にとってデビュー作のようなものなので、大塚さんら凄い人を前に自分でアフレコを仕切りながら、なんて恵まれているのだろうかと思いながらブースにいました」と特別な作品であると打ち明けていた。

大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー
バトー役の声優・大塚明夫
 主人公・草薙素子の右腕、バトーを演じた大塚。収録当時を「神山監督からは“押井さんの作品(『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』)よりも弾んでいる感じで”と言われたので跳ねながら芝居した思いがある」と思い返しながら、司会の「バトーはヒロイン」とのコメントに「バトーは『ベルサイユのばら』でいうところのアンドレというイメージだ」と笑いを交えて、持論を展開。
 また、大塚は神山監督について「目には見えないセンサーが張り巡らされている感じがして、それがなんかすげえなと(笑)。公安9課の課長・荒巻大輔がどこかそんな感じがするけれど、神山監督にもその空気感があった。この作品を作り上げるぞ、という意志の強さを感じました」とリスペクト。神山監督も「攻殻機動隊」という重責について「この作品を自分でディレクションできるというワクワクしかなくて、アドレナリンが出まくっていた。だから周りがゆっくり動いているように見えたのかも。車を運転中にも次の話のヴィジョンが頭に浮かんで、それをメモしてスタジオに行くくらいだった」と充実した日々の様子を思い出していた。
 当時アフレコ収録の度に渡されていた『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の脚本は光り輝いて見えていた、というのは大塚。「台本をもらうのが楽しくて、それは他のキャストも同じでみんなワクワクしていた。キャスト同士で意見をぶつけ合うわけではないけれど、お互いどんな風に演じるのか探り合う感じでやってみると『そうなるよね?』みたいな。まるで公安9課をチームでやっている感があって楽しかった」とクリエイティブなアフレコ収録の様子を紹介していた。

大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー
監督・シリーズ構成の神山健治監督
 最後にバトー役の大塚は「これだけの作品に携わり、物語の中枢にいられたことに喜びを感じています。バトーは自分の人生においてとてつもなく大きな役ですが、アニメを作るのには時間もかかりますので、もし次やるとしたら70 歳くらいかな?と思うと、もしかするとこれが最後になるのかなと毎回感慨深く思うことがあります。それくらい大好きな作品を演じられて、そして皆さんに応援していただけて 本当にありがとうございます」と感無量。すると神山監督は「自分が次の攻殻機動隊を作ることがあるのなら、それがどんなに先になっても、僕は大塚さんや田中敦子さんはじめ皆さんがいる限りキャスティングするし、皆さんのその歳に演じられるバトーや草薙素子の脚本を書くつもりです」と話し、その言葉に大塚は「いま、鼻の奥がツーンとしました」と感極まりつつ笑顔を見せ、イベントは大盛況のうちに終了した。

 最新作『攻殻機動隊 SAC_2045』は、『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズの神山健治と、『APPLESEED』シリーズの荒牧伸志によるダブル監督、Production I.G と、SOLA DIGITAL ARTSの共同制作によるアニメーションシリーズ。シーズン1が2020年4月より、シーズン2が2022年5月よりNetflixにて世界独占配信された本シリーズを、日本アカデミー賞6部門受賞の『新聞記者』や『余命10年』等、実写映画で活躍する藤井道人を監督に迎え、シーズン1に新たなシーンを加えて再構成した劇場版『攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争』が2021年11月より全国劇場公開。そして、今回、シーズン2に新たなシーンと視点を加えて劇場版として再構成した劇場版『攻殻機動隊 SAC_2045最後の人間』が、2023年11月23日(木・祝)より3週間限定・30館にて劇場公開いたします。

 【作品概要】
 ■タイトル
 攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間
 ■劇場公開日
 2023年11月23日(木・祝)[3週間限定]
 ■キャスト
 草薙素子:田中敦子/荒巻大輔:中 博史/バトー:大塚明夫/トグサ:山寺宏一
 イシカワ:仲野 裕/サイトー:大川 透/パズ:小野塚貴志/ボーマ:山口太郎/タチコマ:玉川砂記子/江崎プリン:潘めぐみ
 スタンダード:津田健次郎/ジョン・スミス:曽世海司/久利須・大友・帝都:喜山茂雄/シマムラタカシ:林原めぐみ

 

大塚明夫、神山健治監督登壇『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』20周年記念上映&トークショー


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