つんく♂プロデュースのアイドルグループ『キャナァーリ倶楽部』の“あゆべえ”こと高田あゆみ（27）が23日、東京・池袋『シアターKASSAI』で行われる出演舞台『ハンズアップ』（作・演出／久保田唱）の初日直前に、報道陣向けにゲネプロと囲み取材を行った。
海の近くのとある屋敷。そこにアイドル、マネージャー、バンドのボーカルとベース、医者、ボクサー、バスケットボールの選手、社長、OL、雑誌記者など、なんの関連性もなく集まった14人の男女。唯一の共通点はみな「何か絶望」を抱えているということ。
そして、「今の状況を脱することができる」との天の声で、いきなり始まったゲーム。1日1回、計5回のうち、じゃんけんで14人全員があいこにならなければならない。話し合いはいいが、「グー」「チョキ」「パー」という具体的な言葉と形を示してはいけないというのがルール。
しかし、5回以内で揃わなかったら「罰ゲーム」と1回ごとに問われる「ゲームをやめたくなった人は手を上げて（ハンズアップ）」の先にあるものは、おそらく「死」。いずれにしても「死」しかない。
「協力」しなければムリな状況なハズなのに、誰かを蹴落として「生」に執着して始まる心理戦。しかし、その過程で、14人の「絶望」が次々と明らかになっていくと同時に、誰も信じられなくなっていく。さらに、バラバラと思われていた14人の何人かずつに、つながりがあることがわかってくる。
複雑に絡み合う人間模様。ゲームは、人生に「絶望した」14人に何をさせようとしているのか。このゲームの行きつく先に、どんな運命が待っているのか。
あなたは、この劇の全貌を知ったときに「ハンズアップ（手を上げる）」する勇気はあるだろうか…。
と、なんとも深い深?いストーリー。あゆべえの役どころは、「アイドル」と思いきや、「虚言癖な詐欺師という最悪な女なんですげと、いいキャラを演じさせてもらった」という難しい役どころ。しかも、最初の登場は、ぶりっこアイドルを熱演し、次に登場すると、軽?いギャルっぽい感じ。それが、徐々に正体がバレていき…と、顔や雰囲気の変化にも注目。
あゆべえは、「役柄、難しかったです。私はぶっちゃけ、何でも正直にいっちゃうタイプなんで。ウソは…まぁ、つくけど、そんなに頻繁にウソをつくタイプではないし。人を陥れるタイプではないと思っているので」というと、ウエストとか体重の数字ぐらいかなと女の子なら仕方ないレベルという。
だから、「嘘つく人って、笑いながらごまかすようなところあるので、目は笑ってないんですが、口もとが笑う」ように、役作りをしたそうだ。
また、激しく踊るシーンもあり、「ダンスが今までやったことのないスピードが速くて、みんなに合わせて踊るのが大変でした。段差があるところでも踊ったので、そこも大変だった」と、かなりハードな速いダンスシーンは迫力あるが、大変だったそうだ。
ゲネの出来としては、「（セリフを）噛んだ部分もあるんですけど、ぶっ飛んで何とかごまかしましたので、70点ぐらい」と、照れ笑いだったが、「本番は100ぐらいまで行きます」と、ゲネの反省を踏まえ、本番では完璧にと誓った。
一番訴えたいポイントとしては、「生きることの意味。マイナスな要素が含まれているお芝居なので、いまやっていること。生きている現状をかみしめて。生きていることに感謝する。生きていることが素晴らしいんだよと言うことが伝わればいいなぁと思ってます」と、力強く語った。
同舞台は、同所で5月23日?6月3日まで19公演を行う。
詳細は劇団HP http://www.bokudan.com
告知として、ストリート系のファッションブランド『KIKS TYO』の女の子向け『KIKS GIRLS TEE』の「スニーカーと女の子」シリーズにあゆべえがモデルとしてプリントされたTシャツ（1500円）が5月19日より27日までの完全予約制（出荷は6月中旬?下旬）で発売中。
