岡田准一、これまでにないダークな役柄に「新しい役者人生の1ページ」

岡田准一、これまでにないダークな役柄に「新しい役者人生の1ページ」

岡田准一、これまでにないダークな役柄に「新しい役者人生の1ページ」

 俳優・岡田准一(41)が16日、東京・豊洲PITで行われた主演映画『ヘルドッグス』(監督・脚本・原田眞人/配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)のジャパンプレミアに、共演の坂口健太郎、松岡茉優、MIYAVI、北村一輝、大竹しのぶ、そして原田眞人監督とともに登壇した。レッドカーペット~ステージイベントの模様をオフィシャルレポートで紹介する。9月16日より全国公開。

 ■レッドカーペット
 会場に大きな白のリムジンハマーが乗り込むと、そこから出てきたのは本作の主演・岡田准一、さらに坂口健太郎が続き、松岡茉優、MIYAVI、北村一輝、大竹しのぶら豪華6名のキャストが一気に登場。原田監督も現れる。全員がスタイリッシュなスーツと美しい漆黒のドレスを身にまとい、颯爽とレッドカーペットを突き進む様子は、まるで映画の中から『ヘルドッグス』のキャラクターたちが乗り込んできたかのうような圧巻のド迫力!
 今回、キャスト陣が乗ってきた白いハマーと言えば、映画本編で関東最大のヤクザ組織『東鞘会』のトップに君臨するMIYAVI演じる十朱の愛車。岡田演じる兼高や坂口演じる室岡がその愛車の側でMIYAVIの護衛に付くシーンが描かれている。

岡田准一、これまでにないダークな役柄に「新しい役者人生の1ページ」

 ■ステージイベント
 復讐のために闇に手を染め、狂犬と化し闇落ちした元警官・兼高を演じた岡田は「こうして映画の完成を伝えられて嬉しいです」と喜びを明かすと「挑戦的で挑発的な映画ができました。監督は狙っていると思いますが、好き嫌いは分かれると思います(笑)」というと、これまでにないダークな役柄となった兼高を演じたことについて「新しい役者人生の1ページになると思いながら撮影していました。全員の濃いキャラクターと役作りを見ながらの撮影は楽しかったです。」と撮影を振り返る。

 そんな兼高と相性98%を誇るバディであり、自身のイメージを覆す制御不能なサイコボーイ・室岡を演じた坂口は「凄まじいモノができたと思いました。撮影は色んな感情が充満している怒涛の日々で、気づいたら終わっていたくらい(笑)強烈な爆発力が残っている映画になっていると思います」と、現場での体感を語る。

 さらに、クレバーで男勝りな生き様を貫く極道の女・恵美裏役を演じた松岡は「本当に1秒も休ませて貰えない映画なので、糖分を補給してから楽しんでほしいくらい。ジェットコースターのような映画に揺られてください。」と怒涛の展開をアピールすると、「東鞘会」の若きトップに君臨し、兼高や室岡たちと深く関わりを持つ十朱役のMIYAVIも「本当にノンストップのエンターテイメント作品になっています。世界に届けられるこんな作品に出演できて光栄でした」と原田組初参加の喜びを明かした。

 北村は「暑いですね。映画が熱いからですよ。そして僕の顔より濃い映画ができました(笑)。」と場内を沸かせつつ、「土岐は一本筋が通っていて漢気のあるキャラクター。同性からみてもかっこいい役だと思っています。時々、坂口さんから現場の写真も送られてきたりして。」と撮影時の思い出を語り、兼高と室岡のボス、東鞘会最高幹部の土岐という役どころを楽しみながら演じたとか。松岡との共演も「すごく良かった」と振り返るも「初対面がビキニ姿で…」と自身がビキニ姿で松岡と初共演を果たした裏エピソードを語った。松岡も「女性でも躊躇するような結構な面積でしたよね」と濃厚なキャラクターが勢揃いする本作ならではの濃いエピソードを披露していた。

 表の顔は凄腕マッサージ師、裏の顔は兼高と警察との情報伝達係という、重要な役どころを担った大竹しのぶは「台本を読んだ時から怖くて怖くて…映像になった作品は叫びながら観ていたのに、最後にはなぜか泣けてきて。もう何度でも楽しんで欲しい作品です」と抗えない吸引力を持つ映画の魅力をアピール。岡田との共演は数十年ぶりということで「昔も二の腕が細くなる運動とか教えてもらってたから変わってないなって。初めての原田監督の現場だったから、緊張する!と岡田くんに話していたんだけど…」と明かすと、すかさず岡田は「あれ、嘘ですよね?緊張とかされないでしょ?以前共演した時もそう言ってましたけど」と反論。それに対し大竹は「うん、あんましない(笑)」と即答し、大女優としての余裕とあわせてお茶目な一面を覗かせた。

 原田監督は、原作小説の映画化について「映画を作っている中で、岡田さんやMIYAVIさんのイメージが浮かんでいたし、坂口さんも初めて会った時から室岡役としてイメージがついた。彼らの姿ありきで楽しく作業が進みました。」と映画の誕生秘話を明かしていた。

 今回、岡田は技闘デザイン(アクション振り付け)指導としても映画のクレジットに名を連ねており、坂口とも丹念にアクションの練習を重ねたそう。岡田は「(坂口さんは)めちゃくちゃ素敵でした。芝居って絶対ワガママに進めた方がいいと思ってるんだけど、アクションは同じ進め方をすると怪我しちゃったりして危ないんです。お芝居として感情は盛り上がっているのに、アクションをする時は冷静な脳でないといけない。でも坂口さんはそのバランスがすごく良い。僕も芝居の脳か、アクションの脳か、どっちの脳でやるのか、というのは永遠のテーマだから、羨ましかったです」と坂口の演技とアクションを絶賛!!それを聞いた坂口は、満面の笑みで「嬉しいです!」と喜ぶと「岡田さんは自分の出るシーンじゃないのに側でみてくれていて。心強いし褒めてくれると本当にグッとくるんです。劇中、僕は岡田さん演じる兼高のことをアニキと呼ぶんですけど、カメラが回っていなくても自然とそういう関係になっていました」と劇中の兼高、室岡のように、現場で徐々に培われていった2人の絆は絶大の様子。

 実は松岡もアクションに挑んでおり「体も鍛えなくちゃだけど心も強くないといけないと思ってた。私は怖くて…自分と対峙する相手が夢に出てきてました。でも脳を別物として切り替えるんですね!」とステージ上で新たな発見があったことを明かし、「夢に出てきた相手が誰かは映画を観てから、この人が!と思ってくださいね」と笑顔を見せていた。

岡田准一、これまでにないダークな役柄に「新しい役者人生の1ページ」

 現場での岡田と坂口二人の様子は他の共演者たちからも注目を集めていたようで、MIYAVIは「どうやって十朱の親分感とか雰囲気を作っていくか、そう考えながら現場にいたけど二人は和気あいあいと筋トレとかしてた。僕と岡田くんもクライマックスで重要なシーンがあったんだけど、その時のリハではアクションも軽くね、と言っていたのにしっかり締めてくるし(笑)」と撮影エピソードを暴露。原田監督も「役者陣を鍛え上げた鬼軍曹だから」と追従し、岡田は苦笑い。

 最後に、原田監督から「岡田くんと坂口くんは映画の中で98%の相性を誇るバディだけど、ここに集まってくれた出演者のみんなはそれ以上の相性です。彼らのアンサンブルを楽しんで欲しいし、一回きりじゃなくて納得するまで何度でも何度でも楽しんで欲しいと思ってます」とこれから映画を観る人たちへメッセージが贈られた。

 主演の岡田は「(兼高は)ピュアすぎてひっくり返っちゃったようなキャラクター。セクシーさのある、フィルム・ノワールの要素が含まれた作品です。ジャパニーズ・フィルム・ノワールと言える作品の中で、セクシーさって?と思い続けながら演じました。皆さんが思っているようなヤクザ映画ではない作品になっています」と作品をアピールしつつ、「(濃厚なキャラクターたち)全員が深い所を探りあっているような、触れちゃいけない場所を触り合っているような…“愛”ですね」と本作の魅力を述懐。

 最後に岡田は、「原田監督は映画を作る上でこまかい部分すべてに愛情をかけています。エキストラさんにも役をつけて、全キャスト、全スタッフが集中して魂を通して作り上げた熱が詰まった作品です。ハリケーンのような熱を感じてください」と映画への期待が最高に高まるメッセージが贈られ、大盛況の中『ヘルドッグス』ジャパンプレミアは幕を閉じた。

 【作品クレジット】
 出演: 岡田准一 坂口健太郎 松岡茉優 ・ MIYAVI ・ 北村一輝 大竹しのぶ
     金田 哲 木竜麻生 中島亜梨沙 杏子  大場泰正 吉原光夫  尾上右近 田中美央 村上 淳 酒向 芳
 監督・脚本: 原田眞人 
 原作: 深町秋生「ヘルドッグス 地獄の犬たち」(角川文庫/KADOKAWA刊)
 配給: 東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

 ©2022「ヘルドッグス」製作委員会

 


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