『第28回東京国際映画祭』(TIFF2015)オープニングセレモニーが22日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズ内で開かれた。
自主企画(その他主要共催企画含め)の本数は昨年の200本より5本増えた205本、さらに提携企画を含め約400本の映画が上映される日本最大級の映画祭。今年は10月31日までの10日間で開催される。
司会の羽鳥慎一アナウンサーと西尾由佳理アナウンサーに呼び込まれ、コンペティション部門 審査員5人が登壇。トラン・アン・ユン監督、ベント・ハーメル監督、ナンサン・シープロデューサー、スサンネ・ビア監督、大森一樹監督、そして審査委員長のブライアン・シンガー監督が登壇。
シンガー監督は、「以前に日本語でスピーチした時にかなりひどい日本語だったので今回は全部英語にしたいと思います」と、茶目っけたっぷりなところから始め、「ドラマであったりホラーであったりコメディとかなり多彩です。審査員のみなさんは、多彩なタレントの持ち主なみなさんと一緒に審査できることを嬉しく思います」と、意欲を語っていた。
そのまま、オープニング作品『ザ・ウォーク』の舞台あいさつへ。ロバート・ゼメキス監督とジャック・ラプキープロデューサーが壇上に上がり、「私の作品がオープニングを飾るということで光栄に思っています」と、感謝のコメントを。
『ザ・ウォーク』は1974年当時、世界一の高さ411メートルを誇ったワールド・トレード・センターをワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中闊歩に挑んだフィリップ・プティを描いた作品。2016年1月23日より上映となるが、予告編での地上110階の道なき空間を歩くプティの姿は、観ているだけでめまいがしそうなくらいの迫力が伝わってくる仕上がりだ。
本作を作ろうと思ったきっかけへ、「キャラクターが斬新であることに惹かれました。芸術家として自分の気持ちを表現したいという強い気持ちの持ち主です。ツインタワーの間にロープを通し、何が来ても彼を止めることができないというキャラクター性に惹かれました」と、キャラクター性に惚れ込んでのものだったそう。
作品へのこだわりについて、ラプキープロデューサーは、「みなさまに彼の持っていた気持ちを伝えたい」と、思いを伝えるところを挙げ、ゼメキス監督は「一番みなさまに観ていただきたいのはフィリップがワイヤーに足を乗っけて歩き出す瞬間。その芸術性を観てもらいたい」と、アピールしていた。