元『AKB48』で女優・川栄李奈（20）が11日、東京・新国立劇場 中劇場で初主演舞台『AZUMI 幕末編』（演出：岡村俊一）公開ゲネプロを開いた。
『おれは直角』などで知られる漫画家・小山ゆう氏が『ビッグコミックスペリオール』（小学館）で1994年から2014年まで連載していた『あずみ』が原作。本作は第2部に当たる『AZUMI』をベースにしたもの。映画化の際には上戸彩が、舞台版は黒木メイサが演じた天才剣客・あずみに川栄が抜てき。激動の幕末時代を、刺客という過酷な使命を背負い、屈強な男達に立ち向かい、「来るな！来れば斬る！」と、運命に翻弄されながらも歩み続けていく姿が描かれる。
舞台開始直後から、川栄による約4メートルからのワイヤーアクションがあり、観るものの度肝を抜く。さらに、川栄による殺陣やセリフも満載ななか、岡村ならではのコミカルなお芝居も健在で、緩急のある舞台となっている。ゲネプロ終了後、囲み会見を川栄は、俳優・浅香航大、渡部秀、早乙女友貴、町田慎吾、佐藤祐基、細貝圭、女優・岡本あずさ同席のもと開催。
『AKB48』卒業後初仕事にして初舞台となった川栄だが、出来を尋ねると「稽古場からこの本ステージに立って、風景がすごく変わって、照明も違うし、すごく戸惑うことも間違えることもあります」と、率直ないまの状態を語り、「ほかの人がやっている舞台は観に行ったことはあったんですが、自分が出るというのをあまり考えたことがなかったので、新鮮な気持ちです」と、舞台も楽しんでいるよう。
見どころの1つとなる殺陣は、約350人斬りと息をもつかせぬくらい斬って斬って斬りまくるが、「本当にすごい多いです。でも、周りの方がサポートしてくれるので周りの方を信じてやってます」と、カンパニーの仲間に信頼を寄せる川栄。さらに、「いろんな人を斬ってましたけど快感？」との質問まで飛んだが、「気持ちいいですね」と、そこは報道陣の空気を察した受け答えも。
ちなみにその殺陣は早乙女らから伝授してもらったものだそうで、川栄は「全部教えてもらって、私のやりやすいようにやってくれていいよと言ってくれました」とのこと。そこで、早乙女に殺陣の出来を聞いてみると、「今回初めて殺陣をやるということで、刀を持ったこともないと言っていたので大丈夫かなと思っていたんです。けれど本当に覚えるスピードが早くて上達が早かったので心配することなく、大丈夫だと思います」と、太鼓判。岡村氏も、「覚えが早くて、けいこに入ってほぼ2週間で段取りを覚えていました。伸びもとんでもない。『AKB総選挙』では16位だったと聞きましたけど、いま演劇では日本一を獲るくらいです」と、べた褒めで、これには逆に川栄は「日々頑張ります」と、恐縮気味だった。
ほかにも、報道陣から川栄に「『AKB48』では“おバカキャラ”でしたけど、とてもおバカに見えないですね」と声をかけたが、横から佐藤が「裏ではちゃんとおバカだもんね」と、ボソリ。さらに事情を尋ねてみると、佐藤は「数えきれないですけど、バカである自分を隠そうとしている姿は可愛かったですよ。ちゃんと漢字が読めない」と、明かしてしまい、岡村氏も「子役の子の漢字ドリルがほとんど読めなかった」と、報道陣を爆笑させることに。
ついには、「幕末の話で坂本龍馬さんのことは勉強された？」と問われた川栄は、「DVDで観たので大丈夫です」と、自信たっぷりに話し、さらに報道陣を沸かせていた。
今後の活動へ、川栄は「殺陣に目覚めたというわけではないですけどすごいなと思って、好きなので、殺陣をやってみたいなと思っています」と話したものの、隣にいた浅香から「2週間前までは殺陣はもうやりたくないって言ってましたよ」と、またも暴露され、川栄は大焦り。「それは2週間前の話でいまはやりたいなと思ってますよ」と、心変わりを苦笑いを浮かべながら話していた。
「千秋楽に行くにつれ、みんなでよくなっていって、いい形で終われればいいなと思っています」とPRしていた舞台『AZUMI 幕末編』は11日から24日まで新国立劇場 中劇場にて上演！
