日産自動車株式会社は25日、都内でコンパクトクロスオーバーSUV型乗用車『JUKE』のデカールデザインコンテスト「JUKE by YOU」の優秀作品発表会を行った。
本コンテストは、日産JUKEの特性である「90通りのカスタマイズを通して、自分の感性と個性で、オリジナルの車が作れるパーソナライゼ―ション」の究極の形として、ボディーにオリジナルデザインを施してもらおうというもの。
2014年10月から12月の2ヶ月間で、1万3000点以上の応募が寄せられた。その中から、名前にちなみ19点の優秀作品が選ばれた。なお、グランプリ作品には、受賞デザインが施された日産JUKEが贈呈された。
19作品の中からグランプリに選ばれたのは、JUKEに「歌舞伎の隈取り」を施した京都府の男性(杉本氏)の作品。
デザイン・ダイレクターの秋山氏は、「JUKEの世界観が新しい世界になっているか。JUKEの形、ユニークなデザインがいっぱいはいっているものを昇華しているか。クリエイティビティ。このデザイン選んでよかったなと。映えて綺麗なものができている」と、選んだ理由を語った。
杉本氏は、「すごく緊張しています。しゃべりのほうは完成度低いんですけど」と、笑わせる。続けて、「自分ではパソコンの小さい画面で、小さくしか見えなかったんですけど、(実物になると)迫力が全然違いますね。見た瞬間すごい。自分でも最高傑作かなと。自分の作品よりすごくなっている」と、初めて見た感想を笑顔で饒舌に語った。
アイデアについて、「歌舞伎の隈取りをイメージしたフェイスパックという商品なんですけど、ジュークにフェイスパックを貼ったらどうなるか。レンズを目に見立て、隈取りの模様を配置しました。後は日本の個性的なイメージを配置して和風にしあげています」と、説明した。
4年前にJUKEが発売された時に、「すごくインパクトを受けた。いまから思うと傾(かぶ)いていた。深いところでつながりを感じます。当時、こういったレンズの使い方。配置の仕方なかったので、いまでいうと傾いている」と、斬新なデザインからインスピレーションしたという。
デザインの完成は、「朝起きてちょっとやってみようかとやったら、1日我を忘れて熱中して、次の日になっていた。エントリーしたらヘトヘトになった。(WEB上で日産JUKEにオリジナルデザインを施せるデジタルコンテンツだったため、)保存できなかったのだ、やりきるしかなかった」と、一気に作り上げたという。
この歌舞伎の隈取りをしたJUKEで、何がしたいか問われた杉本氏は、「(京都在住ということで、)観光地の近くに住んでいるので、国内外の観光客の方々が(この車を)観られた時に、そのリアクションを観察したい。喜んでいる姿を見られたらうれしい。旅のちょっとした思い出になってくれたらうれしいです」と、語った。
また、審査に携わったグローバルデザイン本部エグゼクティブ・デザイン・ダイレクターの青木氏は、「ジュークの最大の特徴であるフロントランプ形状を生かしながら歌舞伎の隈取りを応用するという明確なアイデア。キャビン形状を生かしたカラーセパレーション。波の細部におけるデザイン処理に現れたボディーの繊細な仕事。リアランプ形状を強調するリアグラフィック。全体に日本をテーマに完成度は高くジュークの魅力をさらに個性的に仕上げたデザインは賞賛に値します」と、コメントを寄せた。