NO IMAGE

初期衝動を鳴らす“鬱ロック”――加速する感情を音にする「strange world’s end」

初期衝動を鳴らす“鬱ロック”――加速する感情を音にする「strange world’s end」
「strange world’s end」

 「破滅の庭」「窒息」「汚染」などの楽曲名、コンスタントに行っている自主企画のタイトルが「整理された混沌」「発狂の渦」「絶望と声」……など。ライブシーンで活躍するスリーピースロックバンド「strange world’s end」に付いたキャッチコピー『加速する感情、君とあなたの鬱ロック』は、まさに言い得て妙だ。

 彼らの“鬱ロックサウンド”を堪能できる楽曲『窒息』が現在、話題の音楽サービス「Frekul(フリクル)」にて期間限定で無料配信されている。

 ダウナーなイントロから音の感情は徐々に上がっていく。底辺から這い上がってくるような強くて荒々しいバンドサウンドと、ストレートに感情を書き殴ったような歌詞には、NIRVANAのような「混沌とした初期衝動」や、Syrup 16gを彷彿とさせる「中毒性のある倦怠的な世界観」を感じる。

 2006年に飯田カヅキ(Vo、Gt.)のソロプロジェクトとして活動が始まった「strange world’s end」。同年に、自主制作レーベル『strange cake records』を立ち上げ、2007年に現メンバーが加入、3ピースバンドとなる。平マサト(Ba.)は一時期ドラムを担当、関根ヒロユキ(Dr.)は元々別バンドでギターボーカルをやっていたが、このバンドでドラムに転身した。演奏テクニックの上手さではなく、“初期衝動をいかに音として響かせれるか”ということに重きを置いているという。

 死の匂いを漂わせながらも、心臓に脈を打つような血の通った生命力のある楽曲は、お互いの感情を共鳴させることができる「strange world’s end」だからこそ鳴らされる“奇妙な世界の終わり”を告げる音楽だ。(津田 聖治)

 【strange world’s end】
 飯田カヅキ(Vo、Gt.)、平マサト(Ba.)、関根ヒロユキ(Dr.)からなるスリーピースロックバンド。2006年に飯田のソロプロジェクトとして開始、翌年に現メンバーになる。2013年には音楽イベント「TOKYO BOOT UP! 2013」に出演。2014年に1st Album『君が死んでも、世界は別に変わらない。』を全国リリースした。

 strange world’s end 楽曲フリーダウンロードはこちら(Frekul)

広告