
俳優・浦井健治(33)が2015年1月31日から上演がスタートとなるミュージカル『ボンベイドリームス』(演出・訳詞:荻田浩一)を主演する。
本作は大ヒット映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ボンベイ』などの作曲に携わり、2008年の『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞作曲賞受賞したインドの作曲家・A.R.ラフマーンが手がけた作品。2002年にウエストエンドで、04年にはブロードウェイでも上演され、この度日本初上陸となった。
高度成長を遂げる一方で、眼前なる貧困という厳しい現実も存在している、インド最大の都市・ムンバイ(旧名ボンベイ)のスラム街を舞台にした人間ドラマ。スラムで生活しながら映画スターを夢見る主人公アカーシュ(浦井)が偶然スターへの切符を手にしたことで目の当りにする、光と闇。そしてその過程で彼が得るもの、失うもの、変わるもの、変わらないもの、また、変えられないもの…。1人の青年の成長譚が描かれ、インド社会の現実を写し出している作品となる。
浦井は、これまでにも『ZIPANG PUNK~五右衛門ロック』シリーズにシャルル・ド・ボスコーニュ役として出演するなど人気を博している。演出の荻田氏とは、は初主演ミュージカル『アルジャーノに花束を』(06、14)をはじめ、『蜘蛛女のキス』(07、10)、『CHESS in Concert』(12)等でタッグを組んでおり、信頼関係もしっかりと築けているなかでのスタートとなる。
今回の出演に、浦井は「『ボンベイドリームス』が、どのように荻田さんの手によって彩られていくのか、今から楽しみです」と、絶大の信頼を寄せることに。さらに、「梅田芸術劇場10周年記念公演の第一弾制作の舞台ということで、記念すべく舞台に出演させていただけるのは本当に有り難く、気の引き締まる思いでいっぱいです。新年にふさわしい、華やかで、エネルギーあふれる舞台を目指します!」と、気合を。
自身の演じるアカーシュについては、「貧しいながらも、温かい家庭環境で育ち、良き仲間がいて、夢を持った青年。そんな青年がさまざまな出来事から変化していく中で、変わるもの、変えられないものなどを選択し、成長していく。その過程を通して、『人として大切なもの。失いたくないもの』などが、しっかり見えてくるような役作りをしていけたらと思っています」と、方向性を示し、「歌あり、ダンスあり、笑いあり、感動ありの、明るく楽しいノリノリなミュージカルです!見終わった後、楽しい気分になったり、元気になってもらえるようなミュージカルになると思います!」と、メッセージを寄せている。
ほか、アカーシュが一目ぼれする映画監督を目指すヒロイン・プリヤ役は、女優・すみれ(23)。大スターのラニ役は朝海ひかる(42)。プリヤの婚約者で熱血漢あふれる知的な弁護士役は、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』や『レディ・ベス』で着実にキャリアを重ねつつある加藤和樹(30)が務める。
また、アカーシュの育ての親、スラム街の母シャンティ役をまさに聖母の歌声を持つ久野綾希子(64)、プリヤの父でアカーシュをスターへ導くマダン役を安崎求(54)、そのマダンの陰に常に潜む黒幕JK役を阿部裕(54)、アカーシュの幼馴染のスウィーティ役を川久保拓司(32)が演じる。その他、ひのあらた、小松拓哉、五大輝一、高谷あゆみ、原田薫、梅棒らが出演。個性あふれる実力派がそろうこととなった。
ミュージカル『ボンベイドリームス』の東京公演は東京国際フォーラム ホール Cにて2015年1月31日~2月8日まで、大阪公演は梅田芸術劇場 メインホールにて同年2月14 ~15日まで上演!チケットの一般発売は東京公演が2014年11月15日より、大阪公演が同年11月29日より開始!
■Story
主人公のアカーシュはボリウッドの映画スターを夢見る青年。彼の住むボンベイのスラム街は、再開発で一斉撤去の危機にある。それを回避しようと弁護士のヴィクラムが彼らの元を訪ね、スラム街住人を勇気づけるが、アカーシュと幼馴染のスウィーティの対応は冷ややかだ。そんな中、スウィーティは女性を食い物にする美女コンテストの会場で抗議活動をする計画をたてる。
それを聞いたアカーシュはテレビ出演できるチャンスと、一緒に現場へ。コンテストはスウィーティたちによって滅茶苦茶に。一方、アカーシュは、その会場で映画監督を目指すプリヤに出会い一目ぼれ。そして混乱の中、撮影に来ていた TV カメラの前で、絶好のチャンスと歌い踊りだすのだった。
その放送を観ていたプリヤの父で映画プロデューサーのマダンはアカーシュを気に入り、映画出演をさせることを決める。相手は大スターのラニ。チャンスを掴んだアカーシュは一躍人気者になり、スターへの道を駆け上がっていくのだが、そこには、大きな代償が待っていた…。
■キャスト
浦井健治:アカーシュ(ボリウッドスターを夢見る青年 スラム街出身)
すみれ:プリヤ(映画監督を目指しているエリート)
加藤和樹:ヴィクラム(プリヤの婚約者 弁護士)
川久保拓司:スウィーティ(アカーシャの幼なじみ ヒジュラ)
朝海ひかる:ラニ(大女優)
安崎求:マダン(プリヤの父 映画プロデューサー)
阿部裕:JK(マダンの傍にいる裏世界のドン)
久野綾希子:シャンティ(スラム街の母)
小松拓也:サリム(スラム住民 リキシャの車夫)
ひのあらた:ビルダー(スラム住民 シーク教徒)
五大輝一:クリケター(スラム住民 社会主義者)
高田亜矢子:ムンニ(スラム住民 サリムの娘)
高谷あゆみ:キティ(映画ゴシップコラムニスト)
■スタッフなど
作曲:A.R.ラフマーン(A.R. Rahman)
作詞:ドン・ブラック(Don Black)
脚本:ミーラ・サイアル(Meera Syal)
原案:シェーカル・カプール(Shekhap Kapur)&アンドリュー・ロイド=ウェバー(Andrew Lloyd Webber)
演出・訳詞:荻田浩一
音楽監督:玉麻尚一
振付:原田薫・梅棒
美術:二村周作
照明:柏倉淳一
音響:大野美由紀
衣裳:木鋪ミヤコ
ヘアメイク:中原雅子
演出助手:坂本聖子
舞台監督:小笠原幹夫・藤崎遊
台本翻訳:天沼蓉子
制作:荒川ちはる
企画制作主催:梅田芸術劇場