アーティストで音楽プロデューサーの梶浦由記が20日、東京・NHKホールでコンサートツアー『Yuki Kajiura LIVE vol.#11 elemental Tour 2014』のFINAL公演を行った。
アニメ界のトップコンポーザーとしてTVアニメ『ガンダムSEED』『魔法少女まどか☆マギカ』『Fate/Zero』など数々のアニメ音楽を手がけ、ボーカルユニット『Kalafina』のプロデューサーも勤める梶浦。今年1月には新アルバム『elemental』をリリースし、3月31日よりスタートしたNHK連続テレビ小説『花子とアン』の音楽を手がける。
ソロプロジェクトである『梶浦由記/FictionJunction』が、2月よりライブツアーを行ってきた。ソロとして活躍している南里侑香が久々に「FictionJanction YUUKA」として2daysからスタートし、ツアー初となる福岡、仙台、台湾を含む東京、大阪、宮城、埼玉、愛知の8都市11公演を行い2万人動員した。
梶浦のライブといえば、梶浦が手掛けてきたアニメのファンやFictionJanctionの歌姫たちから知ったファンが多く、若い世代が多かった。ところが、この日、会場には今まで見られなかったような年代の層のお客さんが1~2割ほど見受けられ、これがNHKの朝ドラ効果?という会場の雰囲気だった。
そんな中、今年1月に発売したアルバムのタイトルでもあり、ツアータイトルともなっている『elemental』からスタート。2曲目の『storytelling』では早くも会場はスタンディング。梶浦もスタートから、4人の歌姫たちを何度も見ては、笑顔を浮かべながらノリノリで演奏。身のこなしや鍵盤をたたく手も軽やかで、楽しくて楽しくて仕方ないといった雰囲気が、遠くからでもありあり。MCを挟んで、3曲目でスローな『foreste』と続いた。今年1月に発売された新アルバム『elemental』から11曲を含む全24曲を演奏。3500人が大いに盛り上がった。
コンサート直前に行われたインタビューで梶浦は、「終わってしまうのが寂しくて寂しくてしようがない。より多く新しい場所に行けたので、たくさん多くの方にお目にかかれて楽しいツアーでした」と、2ヶ月に及んだツアーを振り返った。
福岡、仙台、台湾と初めての場所が多かったため、「初めての場所が多かったため、曲数は増やさなかった」という。いつもなら3日間あれば、3日間とも全部曲を入れ替えるが、今回は、どの会場でも2、3曲入れ替えただけで、ほぼ同じような曲にしたという。
その結果、「初めての試みだったんですけど、ライブの中で曲が熟成されていくのが新鮮でした。歌い手たちもそう感じていたようで、『また、変わっていく感じを味わってみたいね』と、言ってました」と、思わぬ効果があったようだ。
初めて訪れた台湾について、「タドタドしい中国語で最後に『また来ます』といった時に湧いてくれたので、いいライブができたということ。印象に残っています」と、ライブには満足したが、「小籠包だけは食べられなかった」ことが心残りと笑顔も。
今後やってみたいこととして、「初めて行けたところでよろこんでもらえたので、今回限りにしたくないなぁと思います。もっと新しい場所にも行ってみたいです。具体的には、東北は仙台ぐらいまでしか行けてないので、もっと東北を周ってみたい」という。
また、ホールライブの方が好き。あえて、全部。4回か5回に一回ぐらは、アゲアゲの曲しかやらないライブツアーをやりたいなぁ」と、意欲的に語った。
■セットリスト
Yuki Kajiura LIVE vol.#11 elemental Tour 2014
2014年4月20日 東京・NHKホール
M1 overture〜elemental
M2 storytelling
~MC~
M3 forest
M4 liminality
M5 in the land of twilight,under the moon
M6 Luminous Sword
~MC~
M7 花守の丘
M8 Credens justitiam
M9 Historia:opening theme
~MC~
M10 KK09_M-23(空の境界「未来福音」O.S.Tより)
M11 ひとりごと
M12 storm
M13 eternal blue
M14 時の向こう 幻の空
~MC~
M15 野原
M16 rising up
M17 凱旋
M18 absolute configuration
M19 君がいた物語(See-Sawカヴァー)
M20 stone cold
~MC~
M21 Dstance
~Encore~
EC1 overture~zodiacal sign
EC2 Paraiiei Hearts
~MC~
EC3 Sweet Song