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【ソチ五輪】カーリング女子2勝、地元ロシアに8-4で勝利!最後の一投が勝利を分けた

 カーリング日本女子代表(北海道銀行)が、12日に行われた「カーリング 女子・予選リーグ」(アイスキューブカーリングセンター)の第3戦となる地元ロシア戦に挑み、8-4で勝利。リーグ戦2勝目を上げた。

 ここまで、日本は1勝1敗で、ロシアは2勝1敗。地元ロシアの大歓声の中、平常心を保てるかがポイントとなった。

 リード:苫米地美智子選手(34)、セカンド:吉田知那美選手(22)、サード:船山弓枝選手(35)、スキップ:小笠原歩選手(35)。

 日本は、初戦の韓国戦では、インフルエンザで欠場したセカンドの小野寺佳歩選手(22)に変わって、オリンピック初出場にして、初のセカンドを務めた吉田知那美選手(22)が、緊張感からミスショットが多かったが、2戦目のデンマーク戦では、落ち着きを取り戻し、置きに行くコントロールショットも相手のストーンを弾くショットの成功率も上がり、調子を上げている。

 しかし、この試合、お互いのスキップの最終投が勝負を分ける非常に精神的でタフな試合となった。

 日本の後攻でスタート。第1エンドを、お互いのストーンを弾き合う展開となり、このエンド、0-0のブランクエンドとし、第2エンドも日本の後攻で始まる。両チームの最終投。日本が2点、3点もとれる可能性をロシアが最終ストーンは手前のガードにあたり、さらにハウス内の石を押し込み、逆にナンバー1がロシアに変わる。

 2点が一転、相手に1点スティールされる可能性がある中、小笠原選手の最終投。ロシアのナンバー1ストーンを弾き出し、日本が2点を奪う。

 日本の2-1で迎えた第4エンド。日本後攻で小笠原選手の最終投。ロシアの第一ストーンを弾けば、日本3点のチャンス。しかも、ロシアの第1ストーンは、さほど難しくない位置。しかし、ミスショットで、ロシアの第1ストーンに当てるも弾くことはできず、スティールされ2-2の同点。スティックを叩き悔しがる小笠原選手。

 第5エンド。日本はどうにか1点を確保し3-2。嫌な流れの中、ハーフタイムへ。

 日本先行の第6エンド。今度はロシアのスキップが最終投でミス。日本が1点スティールし、流れが変わる。

 日本先行の第7エンド。ロシアのセカンドなどにミスが目立ち、最終投の状況は、ハウス内には日本のストーンのみ3つというスティールの大チャンス。ロシアは日本のナンバー2ストーンに当て、角度を変えてハウス中心を狙ったが失敗。日本が1点をスティールし、5-2と俄然有利に。

 連続スティールで日本先行の第8エンド。ナンバー1ストーンがロシアで、ナンバー2、3は日本。小笠原選手の2投目。ロシアのストーンを弾けば、ロシアを1点に抑えるかポジションによっては、スティールのチャンスもあったが、当たらずロシアは最終ストーンでナンバー1、2を確保し2点が入り5-4と日本1点リード。

 日本後攻の第9エンド。ハウス内にはロシアのストーン1つのみ。小笠原選手の最終投。ロシアのストーンを弾き、自分のストーンもハウス外に出し、0-0のブランクエンドとして、最終エンドを有利な後攻で迎えたいところ。しかし、ロシアのストーンを弾きだしたが、日本のストーンがハウス内に残り1点を確保し、6-4。

 これで、最終エンドはロシア後攻ながら、2点以上取らなければならないというプレッシャーがかかる。日本はロシアを1点に抑えたいところ。

 日本先行で最終エンド。日本はハウス内にストーンを置いていくが、ロシアはストーンをためるために、最初はガードを置く作戦。日本は、セカンドからロシアのガードを弾いて相手ストーンをためず、1点に抑えたいという戦法だったが、セカンド吉田選手の2投目が、相手のガードストーンを弾いたまではよかったが、自分のストーンが残ってしまう。

 ここで大きく局面がわかっていく。ナンバー1、2が日本、ナンバー3がロシア。ハウス手前にロシアと日本のストーンがガードになっている状態。攻めるのか守るのか両チームが作戦タイムを取り、サードが投げる。

 スキップを前に、局面はナンバー1がロシア、ナンバー2が日本。ナンバー3、4がロシアと、ロシア2点、3点とビッグエンドの可能性も出てきた。

 勝負の行方は、両スキップへ。小笠原選手の1投目。ロシアのナンバー1を弾き出し、日本がナンバー1、2を取る。ロシア選手の1投目。日本のストーンを出すも、自分のストーンも出てしまうミスショット。これで、ナンバー1は日本で、ナンバー2、3がロシアという局面へ。

 小笠原選手の2投目、ロシアのストーンを1つ弾き出し、ナンバー1、2が日本。しかも、日本のナンバー・ワンストーンが、ロシアのガードストーンの後ろに隠れるスーパーショット。ナンバー3がロシア。ロシア選手の最終投は、手前の自分のガードストーンを使い、2つの日本のストーンを弾き、2点を狙うしかない。しかし、これはかなり難しいスーパーショットが要求される。

 結果は、日本のストーンには当たらず、日本が2点を奪い8-4で勝利。2勝1敗とした。

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