『ミスiD(アイドル)2014』お披露目イベントが27日、都内で行われ、青波純(あおなみ・じゅん、12)がミスiD2014グランプリに輝いた。会場には昨年度グランプリの玉城ティナ(16)も司会として駆けつけ花束を渡し祝福した。
まったく新しいタイプの女の子を発掘するというコンセプトの元行われるミスiD。全国から集まった2714名の応募者の中から頂点に立ったのは言葉では上手く形容しがたい存在感を持つ小学生・青波。彼女はイベントでもカメラの前に立つと笑えない、目をつぶる。マイクを持つと話せない、声は極端な小声。踊りを踊っても周りを見回しながら2テンポ遅れるという“衝撃”の状態だったが、なぜか見る者を強く引き込むという不可思議な少女だ。審査員をつとめた竹中夏海は「純ちゃんは“伝説の生き物”を見つけたような、ツチノコやネッシーを見つけたような驚きがある」とその魅力を絶賛した。
会場にはグランプリの他にもミスiDに輝いた稲村亜美(17)、児山さくら(18)、寺嶋由芙(22)、マチルダ(19)、本宮初芽(14)、レイチェル(20)、ミスiD2014明日のアイドルの話をしよう賞に輝いた中村インディア(25)、ひのあゆみ(29)、細川唯(26)。そして19人のファイナリストが登場した。
中でも最も衝撃的だったのが“古代日本からきたアイドル”ひのあゆみ。ひのデザイン・製作による衣装に身を包んだメンバー2人とともに古代アイドルユニット“ひめむすひ”として登場(*注 自己アピールの時間です)。さらに新メンバー2人の加入を発表し、そのうちひとりは妊娠8ヵ月という前代未聞のグループになっている。
ステージで幻想的なパフォーマンスをすると、ひのは「赤ん坊を背負ってパフォーマンスをしてくれるメンバーという構想は最初からあったので、こんなに早く実現して嬉しい」と笑顔で語った。審査員の吉田豪は「審査の時から2人(初期メンバー)を連れてきてましたからね」と破天荒ぶりを明かし、今後のミスiDの行方を決定づける(?)インパクトを与えた。
放送事故寸前、一歩間違えばただの変人、そんな強烈なキャラクターばかりがそろった舞台に玉城は「いっぱいいろんな人がいる。面白い子たちがいっぱいいるので、面白いと思います」とコメント。グランプリの青波は「よろしくおねがいします」と消え入りそうな声で挨拶した。しかし、徐々に観客の視線を釘付けにしながら、ステージ上で飼っている犬のイラストを描き「いつもは横向きに描くんですけど、今日は正面を向いてお座りしている姿を描きました」ととても静かに話し、会場を独特のアトモスフィアに包んだ。
青波は「んー」と口を結びながら「最初はよくわからなかったけど、オーディションでたくさんの人に応援してもらい、期待に応えたいと思うようになりました。お手紙をもらって嬉しかったので、またお手紙をください。私の成長を見守ってください」とはっきりとした言葉で語った。これに吉田豪も「純ちゃんがちゃんと挨拶をして感動してます」と胸をなでおろしていた。