松本人志が監督・脚本・出演した4作目となる映画『R100』(監督:松本人志/配給:ワーナー・ブラザース映画)の完成披露試写会が24日、都内の新宿ミラノ1で行われた。出演キャストは大森南朋(41)、大地真央(57)、寺島しのぶ(40)、片桐はいり(50)、冨永愛(31)、佐藤江梨子(31)、前田吟(69)、YOU(49)、子役の西本晴紀、松尾スズキ(50)、渡部篤郎(45)、そして松本人志監督(50)。
大地は、いよいよ公開を控える同作について「いろんな意味で面白い映画だなと思いました。それはとっても新しく、それでいて、何か懐かしさを感じたり…」と言葉を探しながらコメント。謎のクラブの女王様役を演じたことに「やらされたというかやってしまった。とってもこの映画に参加できて嬉しい」と笑顔で語った。
懐かしさを感じるポイントに映像の色合いやセットの雰囲気を挙げた大地。16ミリフィルムで撮影したという松本監督は「僕の好きな昭和のイメージもあるし、緊張感を映像に出すというか。ホラーまではいかないけど、怖さみたいなものが画面からでればいいなと思っていたんですけど、それが画面から出てますね」と明かした。
松本は「前作(『さや侍』)は主役がホームレスのおっちゃん。それに比べてプロの人のお仕事は本当に素晴らしい」としみじみ。会場からの「松ちゃーん!」という声援に応え「仙台、北海道、広島、トロント、いろんなところで試写をやったんですけど、全部でウケてるんです!」と胸を張り「だから今日もウケますね!」と作品の出来栄えに太鼓判を押した。
「コメディを狙ってるわけでなくて、今までなかった世界観、“松本ブランド”みたいのがなんとか
出来てきたかなと思っているんですよ」と語る松本監督。「今回はホン(脚本)がそうとう無茶苦茶なんです。それを本当に素晴らしいみなさんに一所懸命シリアスに演じてもらうことで圧力釜の圧力がどんどん高まっていって、蒸気のように笑いみたいなものが勝手に吹き出る。皆さんそれぞれ好きな所で吹き出てもらえれば」と真面目に語った。
トロント国際映画祭を振り返り「トロントですっごい皆さんが喜んでくれたことが、あれが僕の中で監督冥利に尽きるというか、物を作るということは一所懸命やらいないといけないなと感じました」と語り「向こうの人って映画の見方がすごくて、ちょっとのシーンで『オウ! イエー!』って盛り上がる。日本の人もどうせなら前のめりになって観てくれたらいいなと思います」と思いのたけを語った。
最後に松本は「まだ監督としては新人に毛が生えたもんだと思ってるんですけど…その割りにはよくがんばってるなと」とニヤリ。「あまり先入観を持たないで観て欲しい」と呼びかけながら「都内に『父はM』と書かれたポスターがいっぱい張ってあるんですけどあれを家族で見た時なんともいえない空気に。あれはつらいな」と照れ笑いした。
【あらすじ】妻と子供がいて、有名家具店に勤務する片山貴文はMだった。ある時、彼は謎のクラブに入会してしまう。すると、様々なタイプの美女たちが片山の日常に現れ、彼を責め、彼に新たな快楽を与えるようになる。しかし、徐々にプレイの内容は過激になり、職場や自宅にも女王様が訪れるようになる…
トロント国際映画祭で熱い支持を集め2014年には全米公開が決定した松本人志監督の『R100』は10月5日から全国ロードショー!