
女優・黒木瞳(51)、真矢みき(48)、木村多江(40)の3人が11日、都内で映画『ウタヒメ 女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター』(監督:星田良子/配給:東京テアトル)の初日舞台あいさつを行い、バンドデビューへの話もまことしやかに明かした。
本作品の原作は、『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』(著者:五十嵐貴久)で、男運のない・カオリ(木村)、元ロッカーらしき謎の女・新子(真矢)、空回りの優等生主婦・恵美子(黒木)、万引き常習犯のパート主婦・雪見(しずちゃん)の、アラフォー4人がひょんなことから意気投合し、ロックバンドを通して、日常の悩みから自身を解放し、青春の花を再び開花させる、大人のガールズムービーとなっている。
「プロのアフレコを入れるのは嫌だ」と、いう星田監督のリクエストに答え、3ヶ月間の個人レッスンや特訓を重ね、全員が実際に楽器を演奏して撮影に臨んでおり、最後のライブシーンが見せ場。
ギター&ボーカルに挑戦した黒木は、「今日皆さんを前にして、楽器が弾けなくて辛かったこと、歌詞を覚えられなかったことも吹き飛んだ」と、感慨深げ。さらに、「私って本当に楽器が苦手だなって。私が1番ダメだったかも。皆、楽しかったでしょ? 私、苦しかったもん」と、本気で語るほど。

ベース担当の真矢は、「タップも下手で、(手先、足先など)先端ものがダメだから、指が別々に動く弦楽器はありえない。意外や意外、新しいドアが開きました」と、練習で苦手を克服した。
キーボードの木村は、ピアノの経験があり、初挑戦のみんなよりもアドバンテージと思いきや…「ロック魂が欠けていたので、日常生活から頑張って。お醤油を出す時も『よろしく!』みたいな感じで出したりしました」と、役作りの苦労を明かした。
初心者から、ハードな練習によってうまくなっていくというのも映画のストーリーとリンクし、画面からよりリアリティーを出している要因となっているようだ。最後のライブシーンは、監督も「演奏は本当に素晴らしかった!」と大絶賛。
バンドへの思いについて、黒木は、「機会があればまたバンドをやりたい。歌番組出演? そうですね」とニッコリ。真矢も「私は初めからやろうと思ってました!(『南海キャンディーズ』の“しずちゃん”こと山崎静代)」と興奮気味に語り、木村も「次は黒木さんが歌詞を書くといってました。オリジナルをやってみたい」と、語ると、「また、3ヶ月後ぐらいに」というと、真矢が、「私は本気でやるつもりなんですけど」と、力説し、ひょっとしたらひょっとするかもと、期待を抱かせた。

また、ステージに登場した際に、黒木は客席からの「瞳さーん!」という声援に「ありがとーう!」とバンドボーカル風に返し「一度でいいからこんな感じでロックに言ってみたかった」とにっこり。
同じく「真矢さーん!」と声をかけられた真矢も「ああ、久しぶりの、宝塚時代以来の声かけ。懐かしくて泣きそうになります」と、照れ笑いしていた。
黒木と真矢は宝塚音楽学校の同級生。修学旅行の余興で一緒にステージに立って以来、仕事では初共演となる。黒木は「新子の役がみきちゃんだって聞いて、すっごく楽しみで、みきちゃんは撮影でも想像以上にやってくれるので、役を忘れてケタケタ笑っていました」と楽しそうに振り返ると、真矢は「組めたことが純粋に楽しかった。初めての共演なのに、安心感と同期愛が自然にわいてきて。一緒に乗り越えようという気持ちになりました」と、初共演を楽しんでいた。

2人は、学生時代は掃除当番が一緒で、何かあったら怒られるのも一緒、一緒に学んできた存在だったそうで、真矢は「優等生(黒木)と劣等生(真矢)ですから」と、笑わせた
また、バレンタインが近いことを聞かれると、「たくさんの女性から愛をいただいてうれしかったです」と言うと、娘役の黒木も、「チョコレートが大好きなので、チョコレートをご飯に、舞台に出ていたぐらい」と、ふたりとも段ボール何箱ももらったという。
最後に、俳優・宅麻伸(55)と女優・賀来千香子(50)が離婚を発表したことについて、コメントを求められると黒木は、「え、そうなんですか。知りませんでした。あんなに仲が良かったのに。夫婦は分からないね」と驚いた様子。取材陣から「3人は円満ですか」と質問が飛ぶと、黒木は、「残念ながら円満です」といい、真矢が「円満だね。別れなきゃだめですか??」とおどけて笑いを取り、沈んだ空気を吹き飛ばした。
同映画は、東京・有楽町『スバル座』で先行公開中。2月18日(土)より、全国ロードショー。












