俳優・平田満(60)が17日、東京・シネマート六本木で映画『モーニングセット、牛乳、春』(監督:サトウトシキ/配給:スターボード)初日舞台あいさつを開き、俳優・伊藤猛、川瀬陽太、吉岡睦雄、女優・水本佳奈子、ほたる、サトウ監督とともに登壇した。
冴えない中年会社員・佐々木一郎(平田)が幼なじみの訃報に接し、その留守電に吹きこまれていたメッセージを聞いたことから、若いころの情熱を取り戻すために心の旅に出る。その先で若い娘・春(水本)と出会うこととなるのだが…。中年男の悲哀が描かれつつ、ファンタジー要素も見られる作品となっている。
初日を迎えられたことに平田は、「演劇の初日はドキドキするのですが、すでに撮り終わっているので学芸会を見守る親のような気持ちで頑張れというような気持ちでいます。映画館にお客さんが入って観られると、変質していくという経験はありますので、映画は変化していていると思います」と、ベテランならではのコメントを。
限られた短い時間の中だったが、ほぼ順撮りだったという本作。平田のこだわった部分として「各シーンでくしゃみをいっぱいするのですが、微妙に替えないとと思って、感じを替えました」という。さらに、あるシーンでは平田と伊藤が芝居を替え臨むこともあったそうだが、「平田さんとは幼なじみでも友人でもないのですが、日数を重ねるうちに親近感がでてきて替えました」と告白すると、平田は「全部リテークしたらよかったかな」と2人で笑い合うこともあった。
さらに、初出演となる水本は、初々しさを見せ、「10代の役だったので、余計にモヤモヤしてしまう、春の行動自体を表現できるかというの頑張りました。撮影は京都と東京を行き来して、プレッシャーがかかりましたが、レストランのシーンがリテークが多くて、監督におしりを叩かれながらでしたが、刺激的な映画でした」と、感想を漏らしていた。
本作は17日のみ同所で限定公開され、同日から23日まで愛知・中川コロナシネマワールド、半田コロナシネマワールド、大垣コロナシネマワールドで上映、そのほか順次公開!