
ミスマガジン2011『週刊少年マガジン賞』で女優・秋月三佳(18)、俳優・戸塚純貴(20)が22日、東京・池袋シネマ・ロサで映画『風切羽~かざきりば~』(監督:小澤雅人/配給:アルケミーブラザース)初日舞台あいさつを開き、女優・川上麻衣子(47)、寺田有希(24)、俳優・重松収(64)、石田信之(62)、小澤監督とともに登壇した。
虐待を受け愛情をもらえず育った子供が大人になって社会というものに対面した時にどういった影響をおよぼすのかを描いた作品。作品タイトルの『風切羽』とは鳥の両翼の後縁にあり、飛ぶときに風を切る長くて強い羽毛で飛ぶときに重要な役割を果たす。インコをペットにするときに飛んで逃げてしまわないようにこの部分を傷つけ自由を奪うことがあるという。
白のドレス姿の秋月と、カジュアルスーツ姿の戸塚。上映後の舞台あいさつになったため秋月が「楽しんで頂けたでしょうか?」と、観客に尋ねると、満員の場内は拍手であふれた。
本作は韓国・第14回全州(チョンジュ)国際映画祭ではインターナショナルコンペティション部門で作品賞を受賞したことに、小澤監督は「1ヶ月前の受賞ですが嬉しいですね。(賞は)獲れるかなと思っていましたし、いいものを作れたと思っています。主演の2人やみなさんの力があっての受賞です」と、笑みを見せた。

6日間のタイトスケジュールで撮影されたそうだが、苦労した点について、秋月は「春前の撮影で短パンで寒かったです。あとは自転車の後ろに座ってお尻が痛かったですね。それと、私、走るのが本当に下手で、マネージャーさんといつも走る形を練習しました」と、苦笑い。
一方の戸塚は、「最後の方のシーンのときに、お父さんに連れて行かれそうなシーンがあったんですけど、本物の警察が来たんです。警察を欺く演技でした。あとは1日という設定のお話なので、撮影期間中は昼夜逆転していましたね。撮影期間中太陽は見れないということがありました。それが逆に集中力につながった」と、印象深げだ。
ほかにも、秋月演じるサヤコの姉を演じた寺田は、「初めて縛られ、縛られることが2時間30分ほど続きました。ガムテープで手と足を縛られていて、途中でガムテープがもうないみたいな感じになって、撮影時間映ってないところもずっと縛られていたのが楽しい思い出です。でも、いい世界観に仕上がっていますよ!」と明かし、秋月はじめキャストらは爆笑だった。
最後に秋月から、「初主演作にこんなにたくさんの方たちが来てくださったことは、私の人生の中でかけがえのない幸せな1日になったと思います。この作品は、監督と、スタッフのみなさん、キャストのみんなで、捨て身で身を削って作った作品なので、どんどん広がっていけば嬉しいです」と、感極まったのか声を震わせながらスピーチ。これに小澤監督も「キャスト、主演の2人が良い芝居をしててくれたので、これからの成長株だと思います。応援してくれたら」と、太鼓判を押していた。
映画『風切羽~かざきりば~』は22日より全国劇場公開!
■Story
実の母や姉から激しい虐待を受けていたため児童養護施設に措置されている高校3年生のサヤコ(秋月)。常に攻撃的な態度を取るため、施設の中でもうまく人間関係を築くことができなかった。そんな窮屈な暮らしに嫌気がさしたサヤコは施設から逃げ出し、久しぶりに母と暮らしていたアパートを訪れることとなる。しかし、母から拒まれることとなり、行き場所のなくなってしまうことに。そんな途方にくれるサヤコの前に、「僕の事、知りませんか?」と聞いて回っているケンタという青年が現れることとなり…。









