お笑いコンビ『インパルス』板倉俊之(35)と堤下敦(35)が、12日都内で行われた『樹海のふたり』(監督:山口秀矢/配給:アーク・フィルムズ)の完成披露試写会の舞台あいさつに、女優の“エンクミ”こと遠藤久美子(35)、烏丸せつこ(58)、きたろう(64)、山口監督とともに登壇した。
落ちこぼれのプロデューサー2人が、起死回生に「『樹海』に足を踏み入れる自殺志願者のドキュメンタリー番組」を制作。大ヒットとなったが、取材対象者たちの人生に触れた時、視聴率と良心の板挟みに悩む姿を描いた、実話から生まれたヒューマンドラマ。
映画初主演となったインパルスの2人。板倉は、「(他のキャストが)吉本の若手芸人かと思ったら、遠藤さん、きたろうさん、烏丸さんと、そうそうたるメンバーで…次はないです」と、豪華な共演陣に恐縮しっぱなし。
主役の2人だけが決まっていない状況で、監督は、インパルスの2人に会った瞬間、10分ぐらいで決めたそうで、「『お願いします』と言うと、『演技できませんよ』と言うから、『演技しなくていい。自然体で出きているかどうかだけです』」と、口説いたという。
きたろうは、「インパルスは、前から好きだったんです。僕らの舞台に呼ぼうと思ったら断られた。やる気が見えてこない。でも、それがいい。2人が主演は、台本もらった時、これはいけると思いました。カッコよく獲れるんじゃないかと。最初、戸惑っていたのに、ドンドンドンドン登場人物になっていった」と、絶賛。
板倉と夫婦役を演じたエンクミは、「すっごく楽しかったです。こういうのが現実だったらいいのになぁ」と、まさかの“告白”ともとれる発言に、板倉は、照れながらも「僕も思ってましたよ」と、同意。これを受けて堤下が、「えっ?えっ?告白?お互い独身ですか?独身ですか?」と、くっつけようと、はしゃぐ。
監督も、家庭内のシーンが2日間で終了するときに、板倉が、「家庭内の撮影もう終わりですか。家庭を持ちたいなぁ」と、ポロッと漏らしていたと、暴露。板倉は、「また、次の日から樹海で男ばかりになるから…」と、しどろもどろになりながら説明する。
そんな板倉は、「子供(役の子)がいい子でねぇ~」というと、エンクミも、「(2人を見ていて)微笑ましかった」と、なんとも言えない空気感が支配する。すかさず堤下が、「自分がお母さんになれたらなぁと思った?」と、煽る。これには、さすがにエンクミも、「どういう方向に」と、困惑気味ながら、イヤと言う雰囲気ではない。
板倉は、「樹海から帰ってきて、身も心も疲れ果てている状態で、ベランダから手を振ってくれるシーンが、忘れられないです。あのシーン。僕目線のカメラで撮ってほしかった」といえば、エンクミも、「私も忘れられないです。何かを背負って帰ってきているので、捨てられた子犬のようだった。家族全員で抱きしめたいと思いました」と言うと、板倉は、「ポンポンとアドリブでしてくれればよかったのに」と、悔やんだ。
さらに、エンクミは、「板倉さんは、『蟻地獄』という本出されているんですけど、樹海が出てくるんで、鳥肌立ちました。この映画やるべき人だったんだな」というと、報道陣もキャスト陣も「オォォ」と、盛り上がる。
報道陣も、「映画がきっかけでお付き合いがスタートしたりすることはありますから」と、アシスト。周囲の「過剰な応援」にも、嫌な顔しないばかりか、それをある程度受け入れているような雰囲気のエンクミに対して、板倉は、おどけるわけにもいかず、マジになるわけにもいかず、「これはもう、ただ照れることしかできないですね」と、オロオロするばかりだった。
一方、2人をけしかけた堤下はと言うと、烏丸とカラミがあったそうで、「これが現実だったらいいのに。セクシーな吐息も、カットされましたけど」というと、烏丸は、身振り手振りで、ナニかを訴える。すると、堤下が、「本当にヤッた感じ出すのはやめてください。魔性の女ですよ」と、烏丸の魅力にメロメロ。
きたろうから、「遠藤さんと、烏丸さんではどっち?」ときかれると、「だんぜん、烏丸さん」と言い切る。エンクミからも、「烏丸さんと、食事や飲みに行きたいけど、連絡先知らないから、いけないって言ってたじゃない」と、逆襲を食らう。烏丸は、「あら、教えたわよ~」と、ニヤリとすると、堤下は、「ちょっと待ってください。そんなこというの~」と、タジタジになっていた。
同映画は、7月6日より都内独占ロードショー