女優・星名利華(18)と溝口恵(18)が13日、都内・シネマート新宿で行われたダブル主演映画『ソラから来た転校生』(監督:近藤勇一/配給:キュリオスコープ)完成披露試写会に俳優・桑野晃輔(22)、西島顕人(22)、近藤監督らとともに出席した。
映像業界で幅広く活躍する近藤監督が、脚本・監督・編集を担当した同作。天使・レイカ(星名)は、地上で行方不明になった天使・ルナを見つけ、『ソラ』に連れて帰る役目を受け、嫌々地上に舞い降りた。女子高生のマコト(溝口)は、男子生徒のターボ(桑野)に手伝ってもらい、文化祭へ向けて自主映画を撮ろうとしていたが、そこにレイカも巻き込まれ…。
ダブル主演と男性キャストの4人は制服姿で登場し、瀬田レイカ役の星名は「ガクブルです」、天野マコト役の溝口は「ヤバいです」と、ネット用語も使いつつ緊張の面持ち。ともに映画初主演で、星名は「スタッフさんがとても温かくて、本当にアットホームな現場だった。その雰囲気が物語の甘酸っぱさに加わっていて、自分で観ていても心が温まって胸がキュンキュンしました」と語り、溝口は「映画も初めてだったので緊張しかなかった。でも、出来上がりを観てから安心しました」と、笑顔を見せた。
劇中では、2人は新体操に打ち込んでいるシーンもあるが、星名は「本当にリボンを使ってやってるんですけど、実は一番苦手な手具。どうしようという感じだったけど、監督さんたちの腕がいいようで、キレイになった」と、スタッフを絶賛。溝口は「私と比べたら全然上手かった。私は新体操とかリボンとか初めてで、横でペンギンみたいな動きをしていて、これ撮影していて大丈夫なのかな?と思った。割と映画もペンギンだった気がしなくもないですけど(笑)」と苦笑いしながら、星名を褒めた。
ともに同じ事務所で、同時期にイメージDVDをリリースしている2人だけに、「撮影になると緊張しちゃうけど、恵ちゃんがいることで癒し要素があった」(星名)、「姉御肌の利華についていってました」(溝口)と、仲の良さをアピール。ターボこと田島広志役の桑野が「まだ高校生できますかね? 今年23なんですけど。大丈夫だった、俺?」と周囲に聞くも、星名と溝口は無言のままで、桑野が「なんか言ってよ!」とこぼすと、観客も爆笑!
役柄については、ターボと似ている部分は「凄くありましたね」とし、「ターボは女の子と絡むことが多かったので、プライベートでもうまく女性キャストに嫌われないようにこっちからどんどんアプローチして、打ち解けていこうかなと考えていました」とコメントし、場内を沸かせる。
桑野とともに『ミュージカル・テニスの王子様』出身で、ソラと地上の渡し役の天使および男子生徒のミュートこと音無和人役の西島は、「凄かったね。僕は感心して、それを見ていました。和気あいあいとした暖かい空気を作るのがうまいなと思って、凄く勉強になりました」と、桑野のことをネタに。
これに星名が「本当にお兄さんみたいな感じで。男性キャストさんということで緊張していたけど、桑野さんがいるおかげで…」と語ったところで、男性陣が「言わされてるでしょ!」とツッコミ。めげずに星名は、「西島さんは最初怖かったけど、最後は積極的にしゃべりかけてくださったので、打ち解けていくことができました」と明かした。
クールな天使役を演じた西島だけに、「人間味をあまり出さないように心掛けました。僕も普段クールで…」と話していたが、桑野から「全然クールのかけらもないですけどね」と、横ヤリが。近藤監督も「西島君がクールな顔して、セリフを間違えるんですよ」と、悪ノリしていた。
そして、ここで早乙女晴香(16)、布施エレナ(15)、永瀬晴菜(15)、果夏(15)、さらにはなんと菅登未男(82)の5人が、劇中さながら天使の衣装で登場! 女の子4人に紛れて、おじいさん1人が羽根をつけて登壇するという状況に、観客席や報道陣からもクスクスと笑い声が漏れる。
早乙女は「私がやったポンチ役は素の自分に似ていたんですけど、演じてみるとうまくいかないことがたくさんあった。次は、もっと演技の勉強をして取り組みたい」、布施は「私が花火を振り回しているシーンがあるんですけど、自分に当たりそうになってヒヤヒヤしながら撮った」、永瀬は「みんなでこの天使の衣装を着て、シャボン玉を使いながら撮影したシーンがとてもかわいらしくて、印象に残っています」、果夏は「マコトとレイカが初めて会うシーンで、後ろで七夕の短冊をみんなで用意してワチャワチャしてるんですけど、いかに大きな声を出さずに賑やかな感じを出すか難しかったけど、楽しかった」と、それぞれ撮影を振り返った。
バラエティー番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』(日本テレビ系、日曜・午後10時56分~)のピカデリー梅田として知られている菅は、よく学校に紛れ込む隣家のお爺ちゃん・梅爺役。「ザッツオール!」と叫ぶ…はずもなく、「こんなティーンエイジャーさんたちと一緒にお仕事させていただいて、やっていけるかな~と思っていたんですけど、どうにかついていけました。どうにか…まあ…あの…ええ…」と、途中言葉に詰まる。
だが、「こんな檜舞台に立つのはないものですから、年取ってくると言葉が出てこないんですよねえ…だから勘弁してください」と開き直り、観客や報道陣を爆笑させた。
5月18日より、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開。同じく近藤監督、星名&溝口ダブル主演で、栃木県鹿沼市を舞台とした短編映画『ネコヤドのハルとアキ』も同時上映される。