女優・臼田あさ美(28)が13日、都内で主演映画『桜並木の満開の下に』(監督:舩橋淳/配給:東京テアトル、オフィス北野)初日舞台あいさつに俳優・高橋洋(40)、船橋監督らとともに登場した。
震災後の茨城・日立市を舞台に、突然の工場内での事故で最愛の夫を失い失意の底にいたヒロイン(臼田)が、その悲しみを乗り越えようと葛藤しながら進んでいくラブストーリー。夫を亡くす事故の発端となった男性(三浦貴大)が傾いた工場を立てなおそうと必死になるひたむきさに惹かれ、恋愛関係に近い関係となっていく。
エメラルドグリーンのロングドレス姿で登場した臼田。公開されるにあたり、「本当に大変でしたし、愛する人を失う悲しみと私が同じ気持になるというのは、どんなに頑張っても無理なので、とにかく精いっぱい精いっぱいその場で感じられることを感じてやりました」と、メッセージを寄せる。
そんな臼田の亡くなった夫の役を演じた高橋は「一緒に演じた時間は短かったですけど、本当に素敵でした」と、誉めそやすと、これに臼田はニコリと笑みを見せた。
さらに、臼田は「決して楽しんで観て下さいという映画ではないです。どっかで聴いた悲しい事件が、自分の身に起こるかもしれない。この映画を通じて、テレビで見る悲しいニュースの被害者が自分だったかもしれない、加害者が自分だったかもしれないと考えるようになりました。私の演じたしおりという人が出した答えをどう解釈されるかは自由ですが、それぞれの受け入れ方で観て頂ければ」と、胸の内を語った。
終了後の囲み会見では、本日舞台のため欠席した三浦貴大との共演を尋ねられた臼田は、「以前、『東京プレイボーイクラブ』という作品でご一緒させていただいて、割と信頼関係ができていたんです。ただ、今回は加害者と被害者という間柄なんで、監督から距離を取るようにと言われていました。三浦さんは監督から言われていたそうなんですが、私は言われてなくて、あっ、久しぶりって言ったら『親しくしちゃいけないんです』オーラを出してました」と、振り返る。
続けて「お互い信頼しあえてたので、役についても確認ができましたし、こうやってるんだけどどうかなという確認もできました」という。
見どころのシーンについて尋ねると、「どのシーンも感情を抑えることを言われましたね。葬式のシーンもあるんですけど、そういうシーンで感情が爆発しそうになるんです。それでも、爆発させるなと言われながら、最初から最後まで演じたので、こらえた芝居が難しかったです」と、全体的に観てほしいと語っていた。
映画『桜並木の満開の下に』は同日より全国順次公開!
■ほか同日の登壇者
松本まりか、三浦力、小澤有志、林田麻里、石垣光代、柳憂怜、諏訪太朗