3日に肺炎のために亡くなった歌舞伎俳優の市川團十郎さん（享年66）の遺体が安置されている都内の自宅前に4日、100人を超える報道陣が集まった。
85年に十二代 市川團十郎を襲名し多彩な役を演じた團十郎さんを偲び、一夜開けた自宅に弔問客が続々と訪れた。歌舞伎俳優の澤村田之助（80）は「残念どころじゃない。悔しいです」と目を伏せ「最後に会ったのは昨年の9月。いつも冗談しか言わなかった。（今でも）みなさん本当だと思えないんですよ」と寂しそうに語った。
04年に急性前骨髄球性白血病を発症し病と闘った團十郎さん。一時は完治を宣言するも、抗がん剤いよる治療などのため免疫力が低下しており、肺炎を発症し帰らぬ人となった。そんな病魔と闘い抜いた團十郎さんに森喜朗元総理（75）は報道陣の質問に答え「まさに歌舞伎役者だった」と惜しんだ。
午後2時半には小泉純一郎元総理（71）も哀悼の意を示しに駆けつけた。ダークグレーのスーツで車から登場した小泉は口を真一文字に結び厳粛な面持ちで団十郎さんの自宅へ。報道陣の問いかけを沈痛に固辞し、会場を後にした。
