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アニメ若手育成プロジェクト4作品放映決定!広報大使のアノ歌手、菅野よう子を熱く語る

20120118西川貴教
日本アニメの未来を危惧する西川貴教

 歌手・西川貴教(41)が18日、都内で若手アニメーター育成プロジェクト『アニメミライ』記者発表会見に登場した。

 昨年より文化庁からスタートさせたプロジェクト。実績あるアニメーション監督の下、若手アニメーターを制作スタッフに起用したオリジナルアニメーション作品の企画を公募・選定する。

 この若手育成を始めた趣旨として、一般社団法人日本アニメーター・演出協会の代表理事のヤマサキオサムは、「アニメーションの技術伝承をしたいと考えました」と、明かし、「絵を描くことは文化的なものと思われがちですが体育会系な部分があり、のびやかな線を引くのでも体全体を使って描きますから。そういったことを若手にも伝えたい」と、意気込む。

 そんな少し硬めの雰囲気の中、西川が、「明るくオタであることを公表させていただいております西川です!」と、勢い良く登場。

20120118西川貴教
勢い良く登場した西川

 アニメについて西川は、幼少期から見ていたそうで、「根っからの暗い男の子だったので、小さなころは両親が共働きで友達がアニメだった」と、振り返る。

 今回西川は『アニメミライ広報大使』に就任し、さまざまな場面でPRもしていくこととなっているが、アニメーターの過酷な現場での現状を訴えつつ、行政の機能不全などにも触れ、「表現に対する規制を作ったりしているのと、(行政などの)縦と横のつながりを危惧しています。ただ、僕みたいなものがどうこうするものでもないけど、その間のクッション材になれるならと思ってこの度就任させて頂きました」と、胸の内を。

 その行政話については止まらず、「(彦根市のマスコットキャラクター)『ひこにゃん』とかもよくわかる。縦の連動と横の連動が悪くて、『市のものですから、県のものですから』というのはちょっと…。そういう意味で『ひこにゃん』を蹴り上げたい思いはありますね。個の利潤とかではなくて、どうやったら日本が元気になるのか考えていこうぜというのはありますね」と、憤慨する一幕も。

 以降は、熱いオタクトークを展開。興行収入も好調な軽音楽部の女子高生のゆるい日常が描かれた映画『けいおん』(監督:山田尚子/配給:松竹)について、京都に行った際に、「京都で『京都アニメーション』(制作の)のアニメを観るのはよかったです。新京極の映画館のパネルの前で、一緒に(写真を)撮るか撮らないかというのを迷ったりしたし、(作中登場の)あずにゃんがこんなにクローズアップされるのかと思った」と、語り出したら止まらない。

20120118西川貴教
吉田アナと熱いオタクトークをする西川

 さらには、「ワンピースやエヴァンゲリオンを見てますというだけで、オタクというのはちょっと…。アニメへの入り口としてはいいのですが、(『攻殻機動隊』)スタンドアローンコンプレックスの(音楽制作の)菅野よう子さんの音楽がいいというのがあったりとかっていうのを語りたいんですよ!」と、秘めたる思いでトークが展開した。

 また、今回のプロジェクトで出そろった4作品『ぷかぷかジュジュ』(監督:川又浩/制作:アンサー・スタジオ)、『しらんぷり』(監督:宮下新平/制作:白組)、『BUTA』(監督:友永和秀/制作:テレコム・アニメーションフィルム)、『わすれなぐも』(監督:海谷敏久/制作:Production I.G)について、西川は「ラッシュをみました」といい、「前衛的で商業的な部分では現実的に捉えているという部分はある。鑑賞に耐えるというか、こういう風なものが出てくるのかというのも感じます。最終4作品に絞られてましたけど、もっと(作品が)多くてもいいんじゃないかな」と、好評なようだった。

 西川は、「本当に素晴らしい(アニメーションの)プロダクションがあって、情熱で動いていらっしゃる方も多いです。そこを我々がどういうふうにかかわっていくのか。『いいものを作ろうぜ』ということだけでなく、何が必要なのかを考えていけたら思います」と、これからの展望を考えているようだった。

 今回PRされた4作品については、2012年3月から劇場公開されるほか、テレビやネットでの配信も予定されている。

20120118西川貴教
真面目な一面も
20120118西川貴教
アニメの話は尽きない
20120118西川貴教
満面の笑みをみせる
20120118西川貴教
吉田尚記アナウンサー
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