
麻布十番が生んだメタルアイドルユニット『アリス十番』が10日、都内で、ヤフーオークションにて出品していた「たった一人のためにライブをする権利」を落札した人を招待し、ライブを行った。
先月、『アリス十番』は、ヤフオクの新カテゴリとして誕生した歌手、演奏部門で、落札者のもとでライブを行うという前例のない権利を出品。これを22万2222円で落札した大阪府在住の松本あつしさん(37)を、都内のライブ会場に招待し、『アリス十番』は普段と変わらない…いや、それ以上のパフォーマンスを披露した。
ケガで休養中の桐谷真央(19)を除き、あつしさんが推している“総長”月村麗華(26)をはじめ、藤崎麻美(22)、桜のどか(22)、森カノン(22)、塩谷彩香(20)、早瀬愛夢(21)、立花あんな(20)、渡辺まあり(23)、麻友美(20)のメンバー9人が登場し、オープニングナンバーは「負けないで☆」。ステージ下には、あつしさん一人がポツンとイスに座り、ライブを観ているというシュールな絵だったが、あつしさんは笑顔で手拍子を叩き、満足げな表情を浮かべた。
曲が進むごとに、メンバーがステージ下に降りて、あつしさんの周りを囲んだり、ジェイソンマスクをかぶってヘドバンしたりと、ライブは激しさを増していく。「シンデレラ」では、ファンが右に左と大移動するのが恒例となっているが、この日はあつしさん一人だけということで、『アリス十番』からも笑みがこぼれる。なお、同曲でメンバーが客席に向かってダイブすることもお決まりとなっているが、今回はスタッフとあつしさんが連携して、ダイブした月村と藤崎を受け止めた。
MCでは、落札特典であるメンバー全員のサイン入りの色紙と、月村が書いた手紙があつしさんにプレゼントされ、月村が「あつし氏と初めて顔を合わせたのは、6月16日の『アリス十番』の初遠征だった。会う前から、ツイッターとかで応援してくれていて、離れていても頑張ってくれているのが伝わってきて…心から感謝しています」と感極まり、涙。いつもはオラオラ系の総長の面影はどこにもなく、月村は「私個人も『アリス十番』としても、もっと上に上がって頑張っていくので、これからも応援してください」と、呼びかけた。
だが、新曲「ハピ☆バデ」を前にいつもの総長のノリに戻り、「麗華の脱ぎたてのパンツを入れてドカンしますので、キャッチしてください!」と、特効で月村の脱ぎたての下着(※もちろんギミック)が飛び出すことを予告! 見事、月村の下着をつかんだあつしさんは、「夏だね☆」で、メンバーがタオルを振る中、下着を振り回す。そして、下着を頭にかぶり、月村とともにゴムボートに乗せられ、ステージでも『アリス十番』と共演を果たし、完全燃焼した。
その後、いつものライブと同じように物販が行われ、ここでもあつしさんは、CDやタオルなどを購入し、ゴキゲンでチェキ撮影。推しの月村だけでなく、メンバー10人全員にお守りと手紙を渡し、その尽力ぶりに報道陣からも「凄いな…」と、声が上がった。
最後に報道陣の取材に応じたあつしさんは、「さんさら落札する気なんてなかった」と、意外な第一声を。他に落札者が現れず、「ヤバいなと思った。東京行かなあかんし、お金も払わなあかんし、企画もせなあかん。仕事も休まなあかん。やってしまったな~って」と、素直な心境を明かした。
落札したときを「9対1ですね。9はしまったで、1はよし!ですね」と振り返り、ライブを終えた感想を「いまは10対0で後悔ですね(笑)」とこぼし、報道陣も爆笑! さらにあつしさんは、「公開処刑でしたね。どうしていいのやら」と、元松竹の芸人らしく笑いをとる。だが、本音は「200点満点でした」と笑顔を見せ、今後の『アリス十番』については、「もっと内輪揉めして、全員が独立してほしい。そして、月村麗華さんが抜け出して、トップになると思う」と展望していた。
[セットリスト]1.負けないで☆2.真・アドベンチャー
3.believe road
4.シンデレラ
5.ハピ☆バデ
6.夏だね☆



















