
6日、大手出版社『講談社』の講堂に同社社員や関係者160人を集めて、「大人のラジオ体操」体感イベントが行われた。
同イベントは、同社から4月に発売された『DVD付き 実はスゴイ!大人のラジオ体操』が4ヶ月で50万部を突破する大ベストセラーになったことを記念し、著者の整形外科医でスポーツドクターの中村格子氏を迎え、出版元の社員にあらためて、ラジオ体操のスゴさを体感してもらおうというもの。
ラジオ体操は、子供からお年寄りまで一般の人が行うことを目的とした体操で、1928年11月1日午前7時に天皇の御大典記念事業の一環として東京中央放送局で放送を開始。現在の体操は1951年に考案された3代目で、61年の歴史を持つ。
小学生のころに誰もが経験した記憶として、学校の朝礼や運動会、夏休みにやった「ラジオ体操」。また、社会人でも、職場での朝礼で取り入れているところもあるだろう。
その「ラジオ体操」が、実は、わずか3分間という時間で400以上の筋肉を動かすことができ、ダイエット効果や、40肩の予防にも最適という『究極のエクササイズ』だった。13の動きから成るラジオ体操は、正しいやり方をすれば、背伸びからスタートし、動かしやすい肩、腰、背筋へというように合理的に、400種類ある全身の筋肉をまんべんなく鍛えられるという。
ところが、現在多くの方が行っているラジオ体操は、正しい動きではなくなってしまって、本来の効果が薄れているという。中村先生は、今回の160人の“生徒”さんたちも、「9割ぐらいの人が出来ていないですし、ダラダラやってますよね。ダラダラやると余計に疲れて、かえってコンディションが悪くなっちゃうんじゃないかなぁという感じでした」と、感想。

さらに自著について、「“おとなの”と書いてあるのは、売れたくてじゃないんです。子供のころは、運動やることを好きになってもらいたい。形にとらわれるよりも、音楽に合わせて体を動かすと楽しい。その達成感を味わうということに重きを置いています。ですが、おとなの場合は、肩こり、腰痛 健康面に気を付けた体操をやっていただければ」と、子供と大人では「ラジオ体操」に対する趣旨・目的意識が違うという。
実際に、どういうポイントに気を付ければいいのか。
1.「背伸びの運動」
運動するための姿勢を作る。
かかとは床につけたまま腕を上げ、背筋を真っ直ぐに伸ばす。
2.「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」・・・美脚・小尻効果
ほとんどの人がかかとを着けたまま腕を振る運動をしているが、正しいやり方は、クラシックバレエの基本動作である「プリエ」と「ルルベ」のようにつま先をあげて足を開いて行う。
足を少し開いたら、かかとをしっかり着けて、かかとを上げるときは必ずつま先立ち。この状態で手をクロスさせてひざを曲げて伸ばしておろす。(※かかとが床に着くのは一瞬だけ!)

3.「腕を回す運動」・・・肩こり改善・脂肪燃焼でキレイな背中に!
腕ではなく、肩甲骨をしっかり動かす。
4.「胸を反らす運動」・・・バストアップ・猫背改善
横ふりは小さく。腕を大きく斜め上に振り、胸を反らす。胸を反らしたときに手のひらの小指側を上に上げる。
5.「体を横に曲げる運動」・・・ウエストが細くなる効果
腕を耳の横につけたまま体を曲げていく。
6.「体を前後に曲げる運動」・・・腰のコリを改善
上半身の力を抜いて息を止めないように行う。
7.「体をねじる運動」・・・ウエストのライン作り
体をねじり、腕は体に巻きつけるようにして行う。上半身の動きにあわせて足も一緒に動いてしまう人が多いが、正しいのは下半身を固定したままねじっていく。
8.「腕を上下に伸ばす運動」・・・肩甲骨の動きが良くなる
腕をしっかりと上に伸ばし、背筋を伸ばしたら腕はただ下ろすのではなく、下にシュッと伸ばすイメージで行う。
9.「体を斜め下に曲げ、胸を反らす運動」・・・セルライトを減らす効果
ひざをリズミカルにたたくだけではNG。ももの裏の股関節を伸ばすことを意識して前方に体を倒す。

10.「体を回す運動」・・・腰痛改善・便秘改善・腰のくびれ効果
手の幅を均一にして腰を中心に回す。二本の両手を同じ太さにして(腕の間隔を変えず)、腰を中心に足は着けたまま回していく。タオルを両手に持ちながら行うと手の幅が変わらずに自然と腰を中心に回すことができる。
11.「両脚跳び運動」・・・脂肪燃焼
ジャンプした時にドタドタと音がするのはNG。つま先でジャンプし、つま先から着地する(土踏まずからかかとはつけない)と筋肉量がアップする。
12.「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動」・・・美脚・小尻効果
2番目と同じ動き
13.「深呼吸」
呼吸を十分に整える。
これをちゃんとやると、運動不足の大人は、息が上がり、汗をかくほどハードな運動なだけに、継続すればダイエット効果もあるだろう…。













