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【ロンドン五輪】レスリング女子フリー63キロ級!伊調馨、金メダル3連覇も「悔しい」

 ロンドンオリンピック第13日目の8日、レスリングは女子フリー63キロ級が行われ、オリンピック3連覇をかけた伊調馨(=ALSOK、28)が、1ピリオドも落とさない完勝。実は、練習中に足首を痛めケガを隠して金メダルを獲得したが、「悔しい部分もあります」と、自分の目指すレスリングと、実際の試合内容のギャップに納得していない意識の高さを示した。

 また、3連覇は日本の女子選手としては誰もなしえていない偉業で、明日、登場する吉田沙保里(=ALSOK、29)より一足先に達成した。さらに、2003年3月から数えて出場した試合は、149連勝中(途中、ケガで不戦敗が1回あるため)だったが、さらに4試合プラスされて、連勝記録を153にまで伸ばした。

 決勝 伊調馨 ○(3‐0、2‐0)× 景瑞雪(中国)

 伊調は、景と過去4回対戦しているが、いずれも勝利を収めている。

 入場と同時に、会場に詰めかけた日本応援団の「伊調、伊調」という大声援が響き渡る。

 第1ピリオド、相手を見ながら冷静に入った伊調。開始30秒で、相手を正面タックルで倒しバックを取って3ポイント先制。そのまま、3‐0で取った。

 第2ピリオド、足を動かして、頭をぶつけ合って、相手をいなす。タックルに来るところを見切ると冷静に対応していた。しかし、50秒、相手のタックルから膝を取られ、持ち上げられそうになるが、何とかこらえて、逆にバックを取って1ポイント。さらに、1分40秒にもバックをとって1ポイント。2‐0で勝利。

 勝った瞬間、伊調は笑顔で大きくガッツポーズすると、何度も何度も笑顔でガッツポーズをした。

 笑顔の伊調選手のコメント
 (1ピリオドも落とさず完璧な金メダルでしたね)まだ、やり残したこと、やりたいことを、もうちょっと出せたらよかったですけど、タックルでポイント取れたからよかった。(自分のレスリングとしては)悔しい部分もありますけど、出せた部分もあるのでよかった。(悔しい部分とは)相手によって戦略を代えるのもひとつですが、自分のレスリングを貫き通したいと思っていた。それが、相手によって変わってしまった自分もあるので悔しいです。(3連覇ですが)そこを目指してやってきたわけではないんですけど、偉業達成出来たのは嬉しいことです。

 表彰式を終えての伊調選手のコメント
 たくさんの人に祝福してもらって幸せです。(3つ目の金は違いますか)また別ものの金メダルだと言う思いはあります。たくさんの人にお世話になって、迷惑かけて作り上げたレスリングスタイルなので、やってきてよかったなと。(ケガをしていたそうで)ケガのこともあったんですけど、やるしかないと気持ちを切り替えました。(お姉さんの声は聞こえましたか)シーンとした時にタイミングよく声をかけてくれた。気持ちが楽になって、腰が据わって、天の声みたいに聞こえました。不思議でした。(今後について)くやしい部分もあったりして、レスリング自体大好きなので、皆さんが応援してくれるなら、やっぱり…でも、ちょっと休みたいですけど。

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