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【ロンドン五輪】体操女子団体8位!田中理恵、ありえないミスに「自分でもわからない」

 ロンドン五輪第5日目の31日、体操は女子団体決勝が行われ、予選を6位で通過した日本チームは、序盤からミスが続き、8位に終わった。

 予選で日本チームを救った16歳の寺本明日香(レジックスポーツ・愛知・名古屋経大市邨高)は、決勝でも堂々とした演技を披露。しかし、キャプテンの田中理恵(=日体大研究員、25)が、ゆかでの演技でラインオーバーのミスを冒したのを始め、他の選手もミスが目立ち、思うように得点を伸ばすことができなかった。

 日本チームのメンバーは、田中理恵、寺本明日香、鶴見虹子(=日体大、19)、美濃部ゆう(朝日生命・日女大、22)、新竹優子(=羽衣国際大、21)。

 1種目目の平均台。決勝の1種目目で、しかも落下の危険性が一番ある平均台のトップバッターに、「絶対失敗しない選手という信頼感がある」(コーチ陣)という新竹があがる。着台の時にたびたび不安定になる場面はあったが、全体的には無難にまとめ、期待に応えた。2人目の美濃部は、演技中は目立ったミスはなかったが、フィニッシュ技の時に回転不足から、頭を着くような「ヘ」の字の形になるミス。これをカバーしたのが16歳の寺本。ミスなく決め、14点台を出したが、順位はひとつ下がって7位となった。

 2種目目のゆか。1人目の新竹と3人目の鶴見は、大きなミスはなかったものの、点数は13点台と伸び悩んだ。2人目の田中が、前半にライン外へ着地する大きなミスを冒してしまい12点台なのが痛かった。これが響いて、日本は2種目を終え、ミスの多かった予選の得点を上回ることができない苦しい展開で8位に後退した。

 3種目目は跳馬。1人目の鶴見はミスなくこなしたが、得点は13点台と伸びず。2人目の田中は、先ほどのゆかでのミスを挽回するような演技で14点台を出した。3人目の寺本も安定した演技で14点台後半の高得点と続いたが、8位は変わらず。

 いい流れとなって、最終種目は日本得意の段違い平行棒。何とか1つでも上を目指したいところ。1人目の寺本、2人目の田中、3人目の鶴見とも14点台を出し、ようやく平常心の演技を行ったが、順位を上げることはできず、166.646点の8位となった。

 演技終了後にミックスゾーンで日本チームは、インタビューに応えた。

 田中は、「応援してくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。いまできる技、いまできることをしっかりやろうと思って演技に臨みました。(ゆかで)ありえないミスをしてしまったが、自分でも(原因が)わからないです。跳馬から落ち着いてできた。自分らしさがまだ出てないので、個人総合はしっかり演技したい」と、最後は力ないながらも“理恵スマイル”で振り返った。

 新竹は、「平均台でミスでてしまったので申し訳ない。最後まで笑顔で出来たのはよかった。いいチームで誇りに思ってます」と、悔やんだ。

 美濃部は、「きちんと演技することができなくて、失敗してしまった。応援は聞こえていたので、頑張ろうと思っていたのに、応えられず悔しいです。最高のチームでした」と、悔やんだ。

 鶴見は、「今日は1人1人が力を出せなかった部分があるので、(この結果は)しょうがなかった」と、言葉を選びながらコメントし、「チーム的にはいい雰囲気が出せたし、演技しやすかった。楽しめたかな」と振り返った。

 予選、決勝と安定した演技で、日本チームを救ってきた寺本は、「(3人演技して3人のポイントが合算されるという)1人も失敗できないルールにすごい緊張しましたが、私は自分の演技に集中することができました。楽しく試合できてよかった。決勝で悔しい思いをした分、個人総合でも落ち着いて頑張りたい」と、次を見据えて語った。

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