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【ロンドン五輪】なでしこJAPAN、佐々木監督「ドローの方がいい」と2位通過を指示

 ロンドンオリンピック第5日目の31日、サッカー日本女子代表“なでしこJAPAN”が、南アフリカ女子代表と対戦。0‐0の引き分けに終わり、2位通過となったが、これは佐々木監督が試合途中で指示したものだったという。

 1位のスウェーデンが引き分けたため、両者勝ち点5ながらも得失点差で2位での決勝トーナメント進出となったなでしこJAPAN。

 佐々木監督が28日に行われたスウェーデン戦の前々日に、報道陣から「2位通過が有利になるのでは?」と聞かれ、佐々木則夫監督は、「それは全然ある。2位のほうがいいよね、というのもある」と発言。その発言をマスコミやネットなどを通じて間接的に知った選手との間で、「亀裂が入った?」と、騒動になっていた。

 この騒動は、南アフリカ戦前日の30日に行われたミーティングでシッカリ2位狙いを修正。しかも、先発メンバーを7人入りかえる意図も説明。わだかまりは解消されていたハズ。

 試合後、佐々木監督は、「試合の後半途中から向こう(スウェーデン‐カナダ戦)の状況、こちらの状況を加味してこのままドローの方がいいと選手に指示した」と、“2位通過”になるように、指示したという。

 なぜ、そこまで2位通過にこだわるのかと言えば、メリットは2つ。1つは移動時間だ。1位通過した場合、決勝トーナメント1回戦(ベスト8)は8月3日にグラスゴーで行われる。今日の試合のあったカーディフからグラスゴーまで移動に8時間かかる。しかし、2位通過なら、移動もなく8月4日に試合が行える。

 もう1つは対戦相手。1位通過なら、フランスかアメリカとの対戦となるが2位通過ならば、ブラジルかイギリスになる。4チームとも競合であることには変わりないが、アメリカ、フランスとは直前の壮行試合で負けている。31日現在では、ブラジルではなくイギリスと対戦する可能性が高い。イギリスには、昨年のW杯で負けているため、決して、戦いやすい相手ではない。しかもアウエーの状況。

 果たして、佐々木監督の作戦は、吉と出るのか。選手たちの気持ちの切り替えとモチベーションが大事になってくる。

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