
ドラマインソムニア『青空の卵』(BS朝日)制作発表会見が12日、都内で開かれ俳優・阿久津愼太郎(17)、井上正大(23)、春川恭亮(23)、鈴木勝吾(23)、志尊淳(17)が登場した。
作家・坂木司の代表作である『ひきこもり探偵シリーズ』第一作が初のドラマ化。複雑な生い立ちから心を閉ざしがちで自称ひきこもりの鳥井真一を人気俳優集団『D2』の阿久津が演じる。そんな彼を外の世界に連れ出そうと、同級生で生命保険会社勤務の坂木司を井上が。2人の周囲ではさまざまな事件が起こり、鳥井の鋭い観察眼が光るが、謎を解き、人と出会うことによって成長していく2人を見守る、癒し系ミステリー作品だ。
それぞれ、役の衣装で登場した5人。まずは、阿久津が、登壇前に流れた予告映像を観て「初めて見たんですけど感動して本当にやばくて、おなかが痛いです」と、独特の表現で感激を口にする。
自身の演じた役についてそれぞれコメントが。阿久津は「人とのかかわりがうまくなくて、それとは対照的な坂木と出会って、事件を解くたびに2人の関係性が深くなっていく」といえば、井上も「鳥井と坂木は真逆で、鳥井が陰なら、坂木は陽。どちらがかけてもいけないと思います。僕も親友が何人もいて、いないと何もできないなぁと共感できる『青空の卵』です。坂木は明るく気を使うんですよ。でも、実は鳥井以上に苦しんだりしているんですよね」と、うなずきあう。

一方、ある事件をきっかけにたびたび鳥井の部屋を訪れることとなる鳥井と坂木の同級生の警官・小宮を鈴木が演じるが、「自身も初の警察官という役でしたが、この2人が出るところはほっこりするかなぁと、気さくにというかあまり飾らずバランスを見ました」といい、その小宮の先輩で警官・滝本役の春川は「ザ・ジャイアンという感じでやりました。よく食べています」とのこと。第4話以降に登場する安藤純を演じるのは志尊。「いい子の象徴で、素直で真っすぐで繊細だったんですけど、ある事件をきっかけに、いろいろ展開していきます。平野良くんの役と協力して作りあげました」という。
これが初の連ドラの主役となった阿久津は、「嬉しくてサプライズかと思いました。原作を読んだ時に、鳥井と自分がリンクしていて、これなら大丈夫だという自信が出てきて、自分が素で演じることで、鳥井のよさとかを伝えることができればと思いました」と、役には入り込みやすかった様子で、MCから「どんなところがリンク?」と、問われると、「家から出ないところですね。僕も休日はベッドから出なかったり、人とのかかわりがうまくないところとか、読んでいて共感する。自分がやる意味があると思います」と、プライベートをチラリ。
阿久津と井上の2人の演技のときは、「2人の空気になる。周りの方が家に訪れた時に空気が変わるというリアリティーが好きでした」と、良好だったそうだが、阿久津は「途中から志尊淳が入ってきたんですけど、志尊淳のことばっかりカワイイと言って、関係性が崩れそうになった。こんなに気の多い男はなんなんだ」と、役作りという部分でちょっぴりすねていたという。
逆に井上は、阿久津のことを「顔会わせのときに、『僕、嫁がいるんですよ』と言って。(アニメ『化物語』のキャラクター・戦場ヶ原ひたぎの)クリアファイル出してきて、『これが僕の嫁なんですよ』っていうんです。コミュニケーションのために言ってくれたのかと思ったんですけど、毎回取材とかで、嫁の話題を出すから、自分を出していけるのがいいなと思いました」と、感心していたが、「たまについていけなくなることもあるんです。知識が豊富すぎて、どこから持ってきたんだと、共感できない時もあります」と、苦笑いすることも。
さらに、鳥井の料理がよく出てくるということから料理の話になったが、「パスタを『嫁』の戦場ヶ原ひたぎ先輩に。『嫁』を親には紹介したんですよ。お父さんはドン引いてましたよ。お父さんは『うちの息子はまだ戻れる。大丈夫だ』って言ってました。いつか、科学が発達したらあげたい」と、まじめに語ると、井上は「こういうところがいいんです」と、笑うことに。ただし、春川はそうでもないようで、「最初、春川くんがこの話を聞いた時に、めっちゃ引かれて、潮干狩りができそうなくらい距離をとられました。どうしようかと思いました」と、春川と一緒に阿久津は笑うこととなった。
撮影中のエピソードについては、1ヶ月ですべてを撮り終えたという過密スケジュールに触れ、井上は「一日にやる量がすごくてみんなセリフ合わせしてリハしました。スタッフのリアル休憩以外のところで協力し合えたのはよかったと思います」という、チームワークで乗り切った力作。原作が『BL(ボーイズラブ)』作品と紹介されていたことに、井上が「客観的意見は分からないんですが、僕が演じている時はそう意識せず、鳥井という人物が好きという友達という行動で狙ってやったら、おもしろくなくなるという感じがします。結果的に友情物語かBLになったのかは分かりません」と、意見を述べると、阿久津は「ラブよりもベリーライクの延長線上かなと思っています。鳥井は1人ひとりの友達の比重が重いんだと思います。僕もそういう経験がありますし、その関係性なのではないかと思います」と、解釈していた。
最後に、阿久津が「鳥井は阿久津くんでと言われたのが嬉しかった。人間のつながりとか、よさを伝えることができれば」と、PR。井上も「2人の関係性。隔たりなく、魂でぶつかりあって生きる姿勢。何かしら伝わるものがあれば」と、続け会見はお開きとなった。
7月28日土曜深夜1時30分から全9話で放送開始!なお、今月21日にはナビ番組『放送直前スペシャル』も放送される。













