
舞台『男の花道』けいこ場会見が11日、都内で開かれ俳優・津川雅彦こと演出家・マキノ雅彦(72)、俳優・中村福助(51)、中村梅雀(56)、尾上松也(27)、風間俊介(28)、森本健介(68)、女優・一色采子(53)、風花舞(41)、真由子(38)、春田純一(57)、脚本家・斉藤雅文とともに登壇した。
講談や映画、舞台の題材にしばしば取り上げられ、友情物語の代名詞となっている作品で叔父・マキノ雅弘の後を継いだ雅彦が手がける舞台。賀屋歌右衛門(中村福助)は大坂で大人気の女方役者だが、実はひそかに失明の危機を抱えていた。蘭学医の土生玄碩(中村梅雀)は、その症状を客席から見事に見破り、彼の大手術によって歌右衛門は九死に一生を得ることとなる。難局を乗り越えた2人は信じ合い、歌右衛門はいつか玄碩の大恩に報いたいと決心するのだが、ピンチが訪れた玄碩に役者としての面目を守るのか友情を取るのか究極の選択がつきつけられ…。
まずは、マキノから、「脚本が素晴らしい。福助ちゃん、梅雀ちゃんのキャラクターも素晴らしくて平成の男の友情を見ていただきたい」と、オススメすると、本日初めて行われた台本読みについて、「納得のものになりました。演出家が初日からこんなことじゃいけないんだけど、ホン読みは泣いて笑いました。福助ちゃん、梅雀ちゃん2人が本意気で入ってきて泣いてしまいました」と、出来に手応えを感じている様子。
歌右衛門は福助と梅雀にとって祖先に当たる存在となるが、縁ある舞台に福助が、「梅雀さんと友情を結べるといいなと思っています」といえば、梅雀も「土生玄碩生誕250周年に縁を感じています。私達にはぴったりな感じです。友情によって心の眼が開かれるのが見どころです」とアピールする。
一方、オリジナルのキャラクターで玄碩の弟子を演じる風間は、「本当に僕でいいのかと思いました。チラシで浮いてるんじゃないかと思いました」と、恐縮気味だが、「ホン読みをしてみて、何を大切にしなければならないのか感じ、普段の自分のふがいなさを舞台で学んで、足りないものとかを気づきたい。終わった時に、これをお前に任せてよかったと言われるように頑張りたい」と、強い意志を見せていた。

報道陣から、ずばり自分が思う「男の花道」とは、との質問が飛ぶと、梅雀は「人生を終えてどういうふうに見えてくるか」と、挙げたものの風間から、「なんで自信なさげなんですか!」と、笑いながらツッコミを入れられ、苦笑いする一幕も。ほとんどが、『男の花道』を振り返るということを挙げるなか、マキノだけは、「先なんです。行く道、選ぶ道2つがあって、『葉隠』にあるように、選ぶときには早く死ぬ方を選ぶのが男の花道だと思います」と、味のあるコメントで、報道陣をうならせていた。
本公演は歌右衛門の公演の足跡に合わせ、7月1~5日は大阪・新歌舞伎座、同7~8日は岐阜・羽島市文化センター、同12~26日はル テアトル銀座by PARCOと上方からのくだりで公開予定!










